映画「ろまんちっくろーど」at茨木「直感塾」風景
江嵜企画代表・Ken
佐藤眞生氏主宰「直感塾」が11月21日12時半から茨木神社北、道ひとつ隔てた向か
いにある喫茶「茨木文明館」2階で開かれ、映画「ろまんちっくろーど」、2014年
「ちょもらんま企画、監督、今井いおりさん同席で鑑賞した。主演の「宇宙人」こと
金木義男さんも鑑賞会のあと駆けつけた。いつものように会場の様子を即興でスケッ
チ、彩色前の白黒だが、近くのコンビニでコピーして参加者にお持ち帰りいただい
た。
映画「ろまんちっくろーど」は、11月27日(金),シネ・ピピア5F(℡:
0797-87-3565)(宝塚市売布2-5-1)で午後4時45から6時45分まで上映される。最寄お
出かけの向きはご覧願えればありがたい。代@1200円である。当日の映画祭には12時
05分から谷崎潤一郎原作、豊田四郎監督「猫と庄造と二人の女」や宝塚映画「五十万
人の遺産」などの上映も予定されている。
映画は主人公、金木義男さんが、大阪、日本橋でリヤカーを引いて自著「宇宙人の
ツッコミ」ラルースパブリッシング発行(09年4月刊)を売り歩く情景からはじま
る。98分間、金木さんへのインタビュー中心に纏められている。「宇宙人」と自称す
る金子さんは、『宇宙には絶対的価値など存在しない。ええとか、悪いとかいうもの
もあらへん。そんな「宇宙の常識」を知らないのは人間だけだ』と言ってはばからな
い。
映画の中で金木さんは「愛か、神か、仏か、自然か、命か、善か、正義か、平和
か、幸福か、真実かとあるけど、それって、みんな、結局は、人間基準にして言うて
ることばっかりとちやうのん?」と話す。「人間を基準に地球を好き放題にしていた
ら、自然の調和が壊れる。その時自然物の人間は生きていかれへんで。」と。「金
も、見た目も、地位も、人の値打ちも、人間世界だけのことやからね。人間の世界の
外に出たら何の関係もないし、何の。意味もない。」と。
映画の場面も出てくるが奥さんも子供さんもおられる。年金生活者でもある。数年
前胃がんと診断された。病院の中にも今井監督はカメラを入れている。外出禁止だが
看護士さんの目をぬすんで外出する裏ワザも披露する。抗がん剤で頭の毛が少なく
なってきたと頭をさする。リヤカーを引いて日本橋を歩くことは出来なくなった。し
かし、病気を笑い飛ばしているせいなのか、数値が改善して来たと話すシーンがでて
くる。毎日が楽しくて、楽しくてたまらないと繰り返す場面が特に印象的だった。
金木さんが、今のような考えに至るまで50年以上かかった。ところが65億いるなか
でひとりぐらい自分と同じ考えの人間がいるかというと、いない。それでも1,500人
のひとが本を買ってくれた。本を買うてくれた人の為にもこれからも生きて行かなあ
かんなと、金木さんが話す場面で映画は終わる。
会場に駆け付けた金木さんに会場の様子のスケッチコピーをお渡しした。即「ク
ロッキーですな。」とニヤリ。若いころ芦屋で絵に関係ある仕事をされていたことが
映画の中でも出てくる。映画の主人公と映画を見終わったあと会えることも初体験。
映画を見終わったあと得も言われぬ爽快感に浸っている自分自身に気付いた。すばら
しい企画をいただいた佐藤眞生さんにひたすら感謝である。(了)