ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

黒川伊保子氏大いに語る(スケッチ&コメント)

2015-11-29 10:05:21 | スケッチ


黒川伊保子氏大いに語る

江嵜企画代表・Ken


「人生に効く脳科学」というタイトルに惹かれて、読売新聞神戸支局ホールで11月
28日午前10時半からの黒川伊保子氏の講演会へ楽しみにして出かけた。会場の大部分
はご婦人、この日は若い世代の姿が目立った。立て板に水というのは黒川伊保子さん
のような方の話に使うのであろう、あらかじめ用意された90分があっという間に感じ
られるほど圧倒的だった。

 話の要点が会場正面のプロジエクターに映される。一区切りすむと画面が即変わ
る。テンポよくまた次に進む。そんな具合である。黒川さんは1959年生まれ。栃木県
出身。奈良女子大理学部物理学科卒。コンピューターメーカーで人工知能開発に携
わった。そこで脳と言葉を研究した。「日本語はなぜ美しいか」{集英社刊)の優れ
ものの文庫もある。現在は(株)感性リサーチ代表取締役である。男性脳をバッサリ
切る。男性の方には居たたまれないようなお話をしますが、と軽くジャブを入れる。

 男性脳と女性の脳は違う。黒川さんによると「気持ちいい」と脳が感じる回路が男
女で違う。信号特性も男女で大きく異なると脳科学者としての専門的な説明から話が
始まった。男性脳は遠くを見る。その代り永続的だ。大事を成す。女性脳は近くを見
る。そこから男女は違う。

 男性脳はばらまき。生殖の仕組みから違う。男性は女性に「どうしてそんな細かい
ことにいつまどもこだわるのか」という。『気づかなかった。ご免』と一言言ってく
れたら女性はそれですっかり満足する。全て忘れるのだ」と黒川さん。

 女性脳は子育ての段階から目の前のことを目にも止まらぬ速さで解決しないと子供
の命にかかわる。それで、女性脳は過去の出来事を鮮明に記憶するように作られてい
るのだと明快だった。会場から大いに納得したという空気が流れた。

 脳は、年代を追うごとに回路に優先順位を付けていくようになる。10~20代はなん
でも取り組む。脳にとっては失敗が一番いい。70歳代で脳は成熟期に達する。孔子
様も「六十而耳順」とおっしゃっている。脳は年齢と共に変化し成長を続ける
と黒川さん。

 黒川さんは「寝る子は育つ親助け」という言葉を紹介した。上質の睡眠をとること
によって頭がよくなる。仕事もよくできる。脳は寝ている間に回路を修正、再生して
いる。記憶と認識を司る「知識工場」「海馬」が特にそうだ。

 脳は午後10時から午前2時までの間の睡眠中にもっとも仕事をする。メラトニンが
活発に分泌するからだ。可能なら10時までに寝て朝早く起きれば脳には理想的だ。こ
の時間帯にパソコンを長時間見ていると網膜が刺激を受け、メラトニンが出にくくな
るからだと話は続いた。

 正直、90分の話を書ききれない。男性脳と女性脳とは違うものだと心得ているだけ
でも人生が豊かになりそうだ。上質の睡眠が脳を元気にさせる上で欠かせないことも
印象に残った。収穫の多い講演会を企画してくれた読売新聞に感謝である。(了)

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