画・江嵜 健一郎
神戸市灘区にあるS病院玄関ホールの様子をスケッチした。天井が高く正面にステンドグラスが美しいホールである。以前にもご紹介したことがあるが、その時はクリスマスツリーが飾られていた。
電飾から折り鶴に代わりツリーが飾られている。清算の時間待ちにスケッチした。時節柄ソーシアルディスタンスを義務付けられており一つ席を空けて座る。ただ改めて絵を見ると、席を空けずに座っており不正確なスケッチとなった。
病院内はソーシアルディスタンスの義務付けだけでない。病院の玄関入り口ではマスク着用、手の消毒、検温をクリアしないと中に入れてもらえない点では厳しく管理されている。
S病院には月2回ほどのペースで通っている。しばらく収まっていた蕁麻疹がまたぞろ顔を見せるようになったからである。いろいろ対応はしてもらっているがすっきりしない。
素人考えでも食べ物に原因があると思う。内臓特に肝臓の悲鳴が「お知らせ」として皮膚の表面に顔を出してくるのだと思う。先日の診察日に担当医のI先生に唐揚げとコロッケが好物で毎日のように食べていると正直に告白した。
I先生も一患者にも関らず正面から取り組んでいただいていることはビンビン伝わる。この日も時間をかけていろいろ話をお聞かせ下さった。いただいた一枚の表に摂るべき油と避けるべき油があると書かれていた。
努めて減らす油にはトランス脂肪酸がある。マーガリンやシートニングに多い。なるべく減らす方が良い油にはオメガ6でリノール酸、アラキドン酸など。ゴマ油、コーン油などがあると書かれていた。正直素人にはよく理解できない。
痛くも痒くもないという言葉がある。痛みのつらさは論を待たないが、痒みの辛さは痛みと甲乙つけがたいと日々実感している。
一病息災という言葉がある。食べ物に原因があるのであれば身から出た錆である。やせ我慢するなよとの声が聞こえてこないかと言うとウソになる。
ただ、慢心するなと神様のお申しつけだと心得て焦らず蕁麻疹と仲良くお付き合いしていこうと覚悟しているもう一人の自分がいることは確かである。(了)