大阪船場、南久宝寺の繊維商店街の一角にある、総合卸商の『萬栄』を
久しぶりに訪れた。
この店は元々繊維専門卸商だった。しかし、繊維だけでは食っていけない。増築を
繰り返しながら、扱い商品も貴金属、カメラ、舶来バッグから電気製品、文具、
家具、介護用品、健康器具,植木,生け花に至るまで扱い商品の範囲を着実に
広げながら大きくなった。
地方から仕入れに来る人が昔から多い。店員の客の応対も庶民的で、
丁寧に売り場を案内してくれるので下手な百貨店よりよほど気が利いている。
喫茶コーナーも食堂もある。
特に地下二階,三階2フロアに用意したゆったりとした食堂はお奨めだ。店の従業員も客に
混じって食べているのがいかにもこの店らしい。品数が豊富で値段がリーズナブル
なので安心して食べられる。
衣類で見ると、高級婦人アパレルコーナーでは、一般とフロアそのものを変えている。プライスゾーンの全く違う百貨店ブランド、インポートブランドを一般商品と同じフロアに並べていない。喫茶店でカレーライスを食べさせられるほど味気ないものはないが同じ徹を踏まないぞという店の気概が感じられる。
数ある船場の問屋が、まるで「おでき」のように、出店してはつぶれ、つぶれてはまたできる愚を繰り返してきた。熾烈な競争は今も続いている。そのなかで一口ではいえない過酷な競争をこの店は切り抜けてきたことは確かである。
気がかりなことをひとつ挙げろといわれれば、もし火災、地震など突発的な災害が発生したとき、パニックになった客をどんな手順で誘導するのであろうかという不安である。これは特に建て増し、建て増しで床面積を増やしてきた店に共通するリスクと思われる。
店の入り口の前に立って船場問屋街の一角をスケッチした。(了〉
Kenさんのスケッチは、ブログ容量の関係で削除させて頂きましたが、11月1日に、「かんぽう」さんから『ユニークに乾杯』というタイトルで出版予定です。定価2.000円。
ISBN978-4-904021-03-3 C0071 1905E
株式会社 かんぽうサービス ℡06-6443-2173
大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル6F(〒550-0002)
久しぶりに訪れた。
この店は元々繊維専門卸商だった。しかし、繊維だけでは食っていけない。増築を
繰り返しながら、扱い商品も貴金属、カメラ、舶来バッグから電気製品、文具、
家具、介護用品、健康器具,植木,生け花に至るまで扱い商品の範囲を着実に
広げながら大きくなった。
地方から仕入れに来る人が昔から多い。店員の客の応対も庶民的で、
丁寧に売り場を案内してくれるので下手な百貨店よりよほど気が利いている。
喫茶コーナーも食堂もある。
特に地下二階,三階2フロアに用意したゆったりとした食堂はお奨めだ。店の従業員も客に
混じって食べているのがいかにもこの店らしい。品数が豊富で値段がリーズナブル
なので安心して食べられる。
衣類で見ると、高級婦人アパレルコーナーでは、一般とフロアそのものを変えている。プライスゾーンの全く違う百貨店ブランド、インポートブランドを一般商品と同じフロアに並べていない。喫茶店でカレーライスを食べさせられるほど味気ないものはないが同じ徹を踏まないぞという店の気概が感じられる。
数ある船場の問屋が、まるで「おでき」のように、出店してはつぶれ、つぶれてはまたできる愚を繰り返してきた。熾烈な競争は今も続いている。そのなかで一口ではいえない過酷な競争をこの店は切り抜けてきたことは確かである。
気がかりなことをひとつ挙げろといわれれば、もし火災、地震など突発的な災害が発生したとき、パニックになった客をどんな手順で誘導するのであろうかという不安である。これは特に建て増し、建て増しで床面積を増やしてきた店に共通するリスクと思われる。
店の入り口の前に立って船場問屋街の一角をスケッチした。(了〉
Kenさんのスケッチは、ブログ容量の関係で削除させて頂きましたが、11月1日に、「かんぽう」さんから『ユニークに乾杯』というタイトルで出版予定です。定価2.000円。
ISBN978-4-904021-03-3 C0071 1905E
株式会社 かんぽうサービス ℡06-6443-2173
大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル6F(〒550-0002)