黄色く塗ってあるところがシミが濃かったところ
この方は、治療をしているときに急に、
「先生お腹のシミが消えてきたんです」と言ってきました。
女性なので、まじまじと見るわけにもいかず、「そうですか。よかったですね」とは答えたものの、「どの治療が効いたのだろう」と考えていました。
すると、この方がおっしゃるには、「お腹の鍼をしてからですのであれが効いたと思います」ということでした。
お腹の鍼とは「胞中鍼」のことです。
しかし、胞中鍼は、頭部、腹部、足部に刺鍼するので、「これだ!」という判定はしにくいものです。
ただ、まだ臨床が少ないので、「これで治ります」と言うことはできません。
ですから、きょうはシミについて調べたことを書いてみます。
シミには、以下のような種類があるようです。
- 老人性色素斑
- 摩擦黒皮症(ナイロンタオル皮膚炎)
- 炎症後色素沈着
- 脂漏性角化症
- 光線性花弁状色素斑
- そばかす、雀卵斑(じゃくらんはん)
- 扁平母斑
・老人性色素斑(日光黒子)
老人性色素斑(日光黒子)は代表的なシミで、体にできるシミの多くがこのタイプです。紫外線や加齢に伴う表皮細胞の機能低下が原因で、表皮内にメラニンがたまった状態です。
顔だけでなく背中や手、腕など日が当たる部分に多く見られ、最初は小さな円形や楕円形の薄茶色のシミとして現れ、少しずつ色が濃く、大きくなっていきます。
・摩擦黒皮症(ナイロンタオル皮膚炎)
お腹や背中などにシミがある場合、摩擦黒皮症の可能性も考えられます。
摩擦黒皮症とは、皮膚が摩擦による強い刺激を繰り返し受け続けることでできる茶色〜黒色の色素沈着のことです。ナイロンタオルの刺激によるものが多いことから、ナイロンタオル色素沈着症やナイロンタオル皮膚炎とも呼ばれます。
・炎症後色素沈着
炎症後色素沈着は、やけどやかぶれの後に残ることがある、茶色いシミです。炎症後色素沈着の場合、時間が経つことで少しずつ薄くなり消えていくため、原則として治療は必要ありません。
ただし、強い症状の場合は色が消えるまでに長い時間がかかったり、色が消えずに残ってしまうケースもあります。
・脂漏性角化症(老人性疣贅)
脂漏性角化症は、老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)とも呼ばれ、加齢に伴う表皮細胞の機能低下が原因です。ターンオーバーが遅れることで古くなった細胞が積み重なり、表皮の厚みが増すことで起こります。
遺伝的要素も高く、20代からできる人もいます。紫外線も発症の原因となります。
少しだけ厚みが増したものから、イボのように大きく隆起したものまで形状はさまざまです。褐色、少し赤くなったもの、肌と同じ色のもの、黒いものなど、見た目にも違いがあります。
・光線性花弁状色素斑
光線性花弁状色素斑は、肩〜背中にかけてたくさんできる花びらのような形をした数mm~1cmほどの茶色いシミです。長時間日光に当たった場合など、日焼けが原因で起こります。
・雀卵斑、そばかす
雀卵斑(じゃくらんはん)とは、いわゆる「そばかす」のことで、直径数mm以下の薄茶色の小さな斑点です。鼻や頬など顔に多く、背中や胸元、腕、肩、手など紫外線が当たる場所にも見られます。
・扁平母斑
扁平母斑はアザの一種で、日本人の10人に1人に見られるアザといわれており、先天性のものと遅発性のものがあります。
遅発性のものは思春期前後から目立ってくるようになり、胸や肩、腰などにできることが多く、アザの部分の毛が濃くなることもあります。
腕や手の甲にできるシミは以下のような原因で起こるようです。
腕・手の甲にできるシミ……老人性色素斑、雀卵斑、炎症後色素沈着
原因としては、紫外線、遺伝、皮膚の炎症
と書かれています。
当院での治療は、第4生泉水穴、胞中鍼、頭皮鍼、経絡などを使っていますが、鍼灸がいやな人は皮膚科に相談されてください。
だいたい以下のような内容で治療しているようです。
・塗り薬やQスイッチ・アレキサンドライトレーザーなど
・塗り薬や飲み薬、ケミカルピーリングなど
・液体窒素や炭酸ガスレーザーなど
・Qスイッチ・アレキサンドライトレーザーなど
・Qスイッチ・アレキサンドライトレーザーやIPL、塗り薬で治療
・Qスイッチ・アレキサンドライトレーザーで治療