思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

自由と平等はセットです

2008-10-18 | 日記
がんばったら、人よりも高収入が得られる、それはいいです。

がんばっても同じ、では働きがいがないでしょう。

しかし、際限なく金儲けができる、というのは、弱肉強食の愚劣な文化でしかありません。

最高給与は、一般給与者の十倍くらいに抑える制度をつくらないと、社会問題は解決しません。

自由とは、経済的な覇者となり、金で何でも買えることを指すのではありません。

それは、間違った自由、レベルの低い自由でしかないのです。

機会均等という意味だけでなく、結果としてもある程度の経済的平等をつくる社会としなければ、心・精神の自由は現実化しません。

理論として「自由の相互承認」を力説しても、それは絵にかいた餅にしかなりません。

経済的な格差が大きすぎる社会では、自由は現実化せず、不幸が蔓延する他ないのです。

自由と平等はセットであり、自由だけ、平等だけではどちらも人間を幸福にしません。これは原理なのです。

経済を手段とせず、目的化すれば、人間の真・善・美は、消えて、内的な意味充実の生は得られません。

自由がもっとも輝くのは、精神の自由であり、表現の自由です。心と頭と体が内側から輝くところに自由の意味と価値はあるのです。

金の力で好き勝手なことをするのが自由の価値ではありません。

現代文明は、大きな曲がり角にきています。わたしたちの考え方・生き方そのものが問われているのです。

テレビでは「セレブ」を称賛しますが、これは根源悪であり、よき社会秩序を大元から壊すおぞましい想念の流布としか言えないのです。
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