たった一人の人間が世界を変える。
それは、いつも真実だ。どのような現実も人間がつくったものは変えられる。
国家権力者や権威主義者は、巨大な組織や機構を用いて、個人を吹き飛ばそうとするが、
真に個人の名に値する人間は、いつも必ず、惰性態に過ぎぬ彼らを打ち破り、新たな世界を拓いてきた。
ジャン・ポール・サルトルがいた。
モハメッド・アリがいた。
日本にも、かつて親鸞がいた。
今も多くの感動的な「個人」が数知れずいる。
わたしたちは、縮こまっている必要はない。
誰でも皆、個人には、豊かな力、底を破る異次元の力が潜んでいる。
わたしたちは、イカレタ国家主義者やその追随者=ちゃちな人間たちに頭を下げる愚かさから解放されている。
わたしたちは、自身の内にある深々とした想念と飛翔するイマジネーションにより、既存の世界と価値意識をひょうひょうと超えていく。
わたしたちは、自身を深く愛することのできるエロースの人だ。
アリが言うように、みなが、アイ・アム・ザ・グレイテストなのだ。
ブツダがいうように、みなが、天上天下唯我独尊なのだ。
わたしを何よりも輝かす「恋知」の生をともに。
武田康弘