思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

母親による子どもの精神的虐待が蔓延。自己感情の絶対化は、おぞましい不幸の再生産。

2018-05-02 | 教育

 親、とくに母親による子どもの精神的虐待が蔓延しています。当の親は、自分の好き嫌いの感情を絶対化して、自分の都合でこどもの精神の自由を奪っていることに罪悪感を感じません。平然として日々精神的虐待を続けますが、それを躾とか教育という言葉で正当化するのですから怖ろしい。

 具体的に書くとキリがないので今はやめておきますが、女性のもつ負の面を自覚しないと、不幸を再生産してしまいます。

 男性(夫)の方は、普遍性の豊かな理念を示すことができないことが多いのですが、それは、しっかり自分の頭で考える生活を送れていないことと、女性(妻)の機嫌が悪くなるのを恐れて何も言えないことの双方が、原因していて、悪しき状況を変えられません。女のご機嫌とりと女性の人権の尊重とはまるで異なり、しっかり内容ある話をして批判しないのは、逆に人として女性を尊重していない証拠です(女体のエロスにしか興味がない)。闘うべきは断固として闘わない男は男ではありません。

 子育て・教育において、どのような人間を育てるのか、という「考え」がない日本では、本質的な意味では単なる惰性(進歩なし)か、目先の利害損得、世間のやりかたや価値観に従うだけの「劣った」ものに留まります。家庭も学校も同じです。

 こどもの心や頭の歪みや癖を直すのは大切なことで、それがなければ優れた個性の発露はあり得ませんが、それとは逆に、普遍的な真善美への追求なしに、親の感情や思いで子どもに言うことをきかすのは、怖ろしい虐待、精神あるいは魂の殺人行為であることを自覚しないと、お先真っ暗です。深く愚かで酷く怖ろしい。親の感情でしかないものが「よい」となれば、すべてお終いです。こどもの思いを尊重しない子育ては、つまらない顔をした不幸な日本人を再生産するだけです。

 親であるあなた、あなたの顔はよろこびの多い顔ですか?自他を幸せにする顔ですか?ご自分の表情を鏡でよく見てほしいものです。反省なき人生、自分に居直る人生、人を悪者にする人生は、失敗した人生でしかなく哀れです。
 
いま日本に一番必要なことは、大人が虚心に鏡に写った自分の顔を見ることでしょう。豊かさ、伸びやかさ、楽しさ、よろこびの表情が見えますか。



武田康弘

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