思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

籠池夫妻の異常な長期勾留と面会謝絶は検察庁による不当な人権侵害ーー行政監視委員会の権限強化が不可欠です。

2018-05-25 | 社会批評

凶悪犯罪ではなく、逃げ隠れできる状況にもない籠池夫妻を10か月も勾留し、面接さえ禁止(特別に国会議員には認めざるをえなかったが)とは、いかなる法的根拠に基づくのか。しかも今回の保釈にも検察は待ったをかけたが、大阪地裁により保釈が認められた。

 不当、違法な長期拘留と言うほかないが、こういう超法規的で恣意的な検察庁の所業は後をたたず、これでは、民主制国とは到底言えない。行政権の肥大化は民主政治の否定となるが、とりわけ警察や検察という実力組織の恣意的な権限行使は、危険で恐ろしく、公共悪というほかない。

 

第三者機関であるオンブズマンの創設で、役人=検察官の勝手な行いを監視しなければ、再び戦前のような狂気が再現されてしまう。検察や警察による冤罪事件は後をたたないが、それを防ぐためのオンブズマン制度がない。その創設は急務である。また、国会の行政監視委員会に強い権限を与えて、国会から行政機関への監視を行う制度を実効性のあるものとしてつくることが必要だ。

行政権の肥大化は目に余る。

 ※わたしは、籠池夫妻の思想や行動には、まったく賛成できないし、彼らの行為には強い憤りをもつが、それと、検察庁の異常な権限行使とは次元を異にする。人権無視の公権力の行使はより罪が重い。

 
2009年10月14日
左は、参議院行政監視委員会委員長・山下栄一
右手前は竹田青嗣(早大教授)・中央は武田康弘(哲学者)・奥は西澤利夫(調査室室長)
撮影は荒井達夫(調査室首席)


武田康弘(元参議院行政監視委員会調査室・客員調査員)

コメント
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