思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

日本で最初にロト&レ・シエクルの「春の祭典」を批評したのは、わたしです(自慢)ー-この年のレコードアカデミー大賞を受賞しました。

2018-06-14 | 芸術

 
 日本で最初にロト&レ・シエクルの「春の祭典」を批評したのは、わたしです(自慢)。

先行予約発売で2014年6月に購入し、すぐにアマゾンに感想を書いたのですが、このCDは、その年(2014年)のレコードアカデミー賞の大賞を受賞しました。

 一昨日(6月12日)の公演の感想と写真もぜひごらんください。

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以下は、4年前にアマゾンに出したレヴューです、

武田康弘

5つ星のうち5.0新鮮、シャープ、快感を呼ぶ

2014年6月23日形式: CD

 20世紀の管弦楽曲のベスト1は、と問われれば、多くの音楽愛好者は、ストラヴィンスキーの「春の祭典」と答えるでしょう。もちろん、わたしも。

 春の祭典は、元々は、天才的な芸術企画者であったニジンスキーの依頼でロシアバレエ団のために作曲されたバレエ音楽ですが、通常は管弦楽曲として演奏されます。
原始的なエネルギーに溢れた抉(えぐ)るようなリズム、メロディーとも思えぬメロディー、現代的な不協和音と複雑な変拍子、しかし、全体は見事なまでに一つに統一されています。

 1913年、パリのシャンゼリゼ劇場で初演されたとき、聴衆は、かつて聞いたことのない音型ー深層心理を音楽化したようなこの曲に恐れ・不安・苛立ちを覚えて大混乱となりました。これは、広く知られている音楽史上の有名な事件です。

 初演者は、品格豊かな指揮者として名高いピエール・モントゥーでしたが、昨日、HMV先行予約で届いたCDは、この初演時の楽譜(ストラヴィンスキーは改訂魔で、改訂版多数)により、楽器も当時のフランスで用いられていたものを使い演奏されています。フランスの比較的若い指揮者、ロト(フランソワ=クザヴィエ・ロト=1971年生まれ)が手兵の室内オーケストラ「レ・シエクル」と共につくった時代楽器による演奏です。

 新鮮、シャープ、快感を呼ぶ演奏で、一日で三回も聴いてしまいました。春の祭典を連続で何度もというのは、始めての経験です。春の祭典には、いろいろなアプローチにより優れた演奏が多数あります。それぞれに独自のよさがあり、どれか一つと言いうわけにはいきませんが、この初心に戻ったロトの演奏は、実に刺激的で面白く、とてもお勧めです。二曲目の「ペトルーシュカ」も初演時の1911年版によりますが、明るく透明な音で、冴えたリズムと、楽しさに溢れる素晴らしい演奏です。ストラヴィンスキーは改定などする必要はなかったのです。初版が一番刺激的で面白い!

 なお、ロトのつくる生き生きとした新鮮な音楽を聴いていて、イギリスのガーディナー指揮による時代楽器を用いたベートーヴェン(交響曲全集と合唱幻想曲)の快演を思いましたが、解説を読むと、彼は、ガーディナーのアシスタントを務めていたとのこと! 似ているわけですが、ガーディナーは、革新的ですが、やはりイギリス人、コモンセンスを感じさせます。ロトは、より明晰性が強い、evidence!

コメント
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