思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

ファジル・サイのベートーヴェン(2018年11月10日 所沢ミューズでのピアノ独奏会)感想

2018-11-11 | 芸術

今日、2018年 11月 10日 所沢ミューズ・大ホール

ファジル・サイのベートーヴェン

ピアノソナタ 8番「悲愴」作品13
                    
14番「月光」作品27-2

ーーーーーー(休憩)ーーーーーーーー

      23番「熱情」作品57
      26番「告別」作品81a

  後半の中期の傑作がいかに中身の濃い音楽イデー・内容をもっているかがよく分かる演奏会でした。前半との対比でとても納得。

 休憩後の「熱情」は驚き。
 横溢するエネルギーがめくるめく色彩をホールに放ち、空間は色で埋め尽くされました。こんな「熱情」は聴いたことがありません。オリジナリティの塊で、民族音楽のような激しいリズムとジャスのような即興のリズムが交差し、楽しさと悦びがいっぱい。
 ベートーヴェンの精神の深みをあらわす演奏とは違いますが、まったく新しい解釈で、東西の融合したトルコの音楽、ファジル・サイ作曲の熱情ソナタと言いたくなります。

 続けて演奏された「告別」」は、さらに上回り、曲が違って聞こえます。楽章ごとの多様な変化には唖然です。似た演奏さえ皆無です。あまりの色の多さと打鍵の強さに心身がゆすられます。曲にほんらい内包されていた豊かな楽想が、サイによって解き放たれ、ホールに虹がかかりました。。
 すべて暗譜で、表情豊かに弾きますので、サイが即興で弾き語っているようです。ピアノ独創なのに、ダンスをし、オペラを演ずるかのようでもあり、とても楽しい演奏会で、大満足。

 アンコールのショパンのノクターンとサティもウキウキするような楽しい演奏でオシャレ。
      (ショパン  ノクターン第2番      サティ   グノシエンヌ第1番)






武田康弘

 

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