来る2023年は、親鸞生誕850年。
生誕は1173年5月14日ですので、2023年に850歳を迎えます(太陽暦での誕生日はわたしと同じ・嬉)。
また、浄土真宗開宗800年です。
茨城県(稲田や八郷、国府など)での開宗ですので、
県では、大きな行事を行うとのことです。板敷山 大覚寺の板敷真純さんからメールでお知らせを頂ました。
鎌倉時代に日本の精神革命を成し遂げた親鸞の浄土真宗開宗800年は、日本ルネサンスの基点と言えましょう。朝廷=京都の天皇家支配を廃した北条政子と義時、泰時を支えた精神の世界、朝廷の神秘的儀式を用いた縛りを超えて、新たな時代を支えた法然とその門徒の親鸞の宇宙は、豊かな人間性復興のシンボルです。「御同朋御同行」の自治=民主思想の実践を蘇らせるのは、明治の国体思想という国家主義が復活しつつある今、とても大切な営みです。
親鸞の思想の開拓地=実践地は、常陸の国、今の茨城県が中心ですので、悪名高き「後期水戸学」とは次元を異にする800年前の世界的思想(晩年のハイデガーは西欧哲学を捨てましたが=「シュピーゲル対話」で明言、親鸞思想に傾倒と言われます)を蘇らせることができれば茨城の汚名挽回ともなり、最高に素敵です。
日本の民主主義は、親鸞の浄土真宗開宗から800年の伝統があります。その先進性を明晰に自覚し、明治による天皇主義(『明治政府がつくった天皇という記号』)の負の遺産を乗り越え変えていくことは、実に有意義で楽しい営みと思います。
武田康弘
図は、今井雅晴著「常陸の親鸞聖人」2ページをお借りして、
武田が着色・写真貼り付けしたもの