人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

ある朝の不思議な出会い

2022-04-20 10:13:18 | 雑感
私は、いつも仕事に赴く前に自分だけの時間を持つようにしているのです。
で、昨朝その時間を過ごすつもりだった店がまだ開いておらず、にわかにイライラがつのって来て、しょうがないので、駅前広場の縁石のところにやむなく座ることにしたのでした。
すると...突然どっかから若い兄ちゃんがやって来て、となりに座り、馴れ馴れしく話かけてきたではありませんか!...「いやあ、朝早くから大変ですねえ?」
(や、やばい...これは何かの勧誘か、“タカリ”に違いない!...んもう、一人になりたいのにい~)私は、不機嫌そうに返しました...「う、うん...で、何?」髪を茶髪にして見るからに“チャラ男”です。こりゃあ、早く追っ払うに限る...「何の用だ?」(ムッと)
すると、兄ちゃん、何やら身の上話を始めたではありませんか!(よくある手ではないか?...しかし、しばし聞いていると、浮いた感じでなく、きちんとした言葉で話すし、中々”本件“に話がそれる様子もありません。
何でも、三日くらい前に運送関係の仕事を辞めて、近々故郷に帰るのだと言う...ん~、中々誠実そうな若者ではないか?...まだ20代前半で、そこで人生の三倍くらい(大体当たってる!)先輩の私に、何か人生のアドバイスをして欲しい、というのです。
(そ、それはねえ...い、いいとも!)私は、すっかりその気になって話始めたのでした...。
大体は、ここで書いているようなことです。と言っても“神的現臨が...”ってことにはなりませんよ!
「エラそうなことは言えないが、とにかく、自分が好きなこと、惹かれることを持つことですよ。それが生業と結び付かなくても...でも、とかく人は、”そんなことして何になる、つまらん、くだらん!”とか周りの声に振り回されて、それが分からなくなってしまうんだ。でも、現実にそう感じてるのは自分でしょ!、自分の人生なんでしょ!、そこに生きがいを感じるんじゃないかなあ?...」
「あなたは今、何に生きがいを感じてるんですか?」
「歌うこと...そうそう、ものを書くこと...文章でも、絵でも感じたことを書いてみる...それを外に発表しても、しなくてもどちらでもいいだろうけど、あまり認められることを意識しては、本当の自分の感性からズレてしまうよ。...僕は、そうやって自分が感じたままを表すことで、大きなことを学んだよ!...書くことが学びなんだ。そうやって僕の中から出てくるものは、思いもよらないものだったりする...それは僕の知らない私みたいなものだよ。ひょっとしたら、それが本当の自分なのかもしれない...」
こう、話していた時、彼の目が一瞬何かに惹きつけられるように、前方に見据えられたのを私は見逃しませんでした!(実に真面目な目だ!)
「僕も何か書いてみようかなあ...本当の自分、見つかるかなあ...」(君ならきっと見つかる、きっと会える、最愛のものに!)
と、いよいよ話が佳境に入ろうとしていたのですが、無念にも...
「おっ、そうこうしてたら、時間が...んじゃ!」「ありがとうございました!」(こっちこそ!)
本当は、いつまでもそうして話し合っていたかったのは言うまでもありません!
そして、改めて感じさせられました。
私は、孤独が好きで人を寄せ付けないところがあります。しかし、本当はそれよりも深く人と交わることを望んでいるのです。...ただ、表層の人間関係には煩わしいことが多いので、そうしているだけなのです。
それにしても、私の人生には時々あるけど、昨朝の出会いは不思議なものでした。
短い時間でしたが、きっと忘れ難いものになるに違いないでしょう...。

コメント (2)
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