武雄温泉から熊本へ移動し5/6は黒川温泉への家族旅行になりました。武雄温泉の直後だったのでその違いを色々感じます。 忘れないうちに素人感想をまとめてみました。 この地を経験した方の感想は如何?
連休中とあって人気宿はとれず、街外れでした。 第一印象は民宿を旅館にグレードアップしたという感じです。 泉質は、硫黄分の多い熱めのお湯でした。肌にぴりっと来る感触でいかにも肩こり、筋肉痛に効きそうな男っぽい温泉です。 肌にぬるりとまとわりつくような武雄温泉の優しい泉質とは対極にあるように思います。どちらがいいかといえば体調によっても違いますが、物理的に疲れた時はこちら、精神的な癒しは武雄温泉でしょうか?
食事も山深い熊本・小国(おぐに)の料理かと思っていたところ、何の何の13品目続くコースで一ひねり二ひねりしてあり食べきれないほどでした。肥後牛のステーキは一枚余分でした。これで体重増加は必至、婿殿は喜んでおりました。 デザートのさくら味のプリンは別腹。ご馳走様。 多すぎてもう食べられません。(汗) 残したので罪悪感が残り、適量であればいうこと無かったのに。 どちらかといえば洋風にシフトしているのは若い人の来訪が多いのでしょう。 そういえば、この宿の予約は娘夫婦がInternetで調べ、支払いもネットで済ませていたようです。
連休明けの翌朝、食事前に温泉街をブラリ一回りして黒川温泉の良さを感じたのは、通学する小学生諸君でした。 会う子供達それぞれが「おはようございます。」と挨拶してくれます。 もちろん大人の皆さんも同様でした。町全体がもてなしということでベクトルが合っているようですね。
このような街並み、20分もあればメインな場所は一回り出来ます。
ツツジ山もここだけ?のようですが、どこから見てもポイントになっています。この下を流れる川が筑後川の源流です。
チェックアウト後、開いたお店を順次見て回ると中にはなかなかかな処もあります。美味しそうな生クリームの匂いに誘われて入った店で、蕎麦皮シュークリームを食したのですが。クリームが溢れるほどのサービス?で昼食が要らないと思ったくらいでした。もちろん美味い。散策途中には農家もあるというのにこの意外性はなかなかです。宿のお店でなくまちなかのお土産店との共生が出来ているように思えました。店は好きずきですが個人的には余り興味ありませんでした。 温泉手形は雨ということもあり利用しませんでした。 それに露店温泉専用のようで各宿自慢の内風呂はこの手形では入れないのでやっぱり泊まるしかありません。 露天風呂はどうやら各宿とも設備は充分でなく、洗い場・シャワーを持っている宿は少なそうでした。泊まった宿もそんな露天で、泉質も感心せず結局場所が違う内風呂に入り直しました。温泉資源の保護を考えるとむやみに露天風呂を増やさずともいいと思います。
この町は山に囲まれた狭い温泉街ですが、その地域だけにリソースを集中して別世界を作り出している町作りは憎いですね。 中心地に駐車場と組合の事務所というのも分かりやすいレイアウトでした。 何もしなかったならばただの湯治場で終わった山のまた奥の村落を、ここまで育てた黒川温泉の旗振りの方々には脱帽です。
交通の便が良く千二百年の昔からの温泉地である武雄温泉はこれまでどうであっただろうと、もてなしをされる側から気になってしまった次第です。
黒川温泉はその名声とともに拡散しているようで、その結果温泉噴出量が減っているようです。 他所から来た企業?が黒川周辺でボーリングするものだからと聞きました。 下流の別の温泉場では湯量の季節変動が激しくて冬場は減って困っている由。 頂点に立てばあとは追われる身です。如何にいまの立場を継続するかが今後問われてくるようです。
この後久住、阿蘇へと回ったのですが、瀬の本高原へ続く道は日本とは思えぬ風景で黒川温泉へ続く道道も黒川温泉の魅力であるとその地を離れてから気付いた次第です。旅するプロセスも既に黒川温泉旅行でした。