簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

バリ島旅行記 帰国

2009-10-27 | Weblog
夕食を済ませ、夜遅く、ホテルに戻る。
預けてあったトランクを受け取り、空港への迎えの車が来るのをロビーで待つ。

直ぐ横のソファを占めた家族連れも同じ便を待っているのか、僅かな時間を使って
荷造りに余念が無い。
幸い・・・と言うか、我々の荷物はもう既にトランクには詰められないから、手で持っ
て行くだけだ。
機内に持ち込める手荷物の事が良く解っていないので、万一に備え、出来るだけ
一人一個にまとめ、手荷物として持ちやすいようにする。

しかし、直ぐ横の家族連れは大変そうだ。
トランクのファスナーが閉まらないのか、お父さんがトランクの上で全体重をかけ、
お母さんがファスナーを閉める共同作業の真っ最中。
ソファの上にはまだ幾つもの買い物袋があり、もうトランクには入らないから手で
下げていくのであろう。
いずこも同じなのだと、思わず苦笑いをしてしまう。

迎えの車で空港に向い、ターミナルに入る。
現地ガイドの「また来てください」の言葉に、「ああもうこれで帰るのか」と、惜別の情が
胸を締める。
手を振ってガイドと別れを惜しみ、帰国便を待つ多くの人混みに混じり、出国ゲートに向う。

 【写真:出国ゲート】

機は予定通り離陸した。
明日の朝には関西空港に到着する筈だ。
深夜の便とあって旅なれた人達は、幾つかのシートを独り占めし、早々と毛布を被り、
寝る体勢に入っている。
少しは眠っておかなければ・・と目を瞑るがなかなか寝付かれない。

それでも少し眠ったのであろうか、気が付くと少し開けたブラインドの下が赤くなっている。
もう少しブラインドを開け、外を覗くと、真っ赤な太陽が雲を茜に染めながら今正に昇って
くるところだ。素晴らしい日の出にしばし見とれる。





 【写真:日の出】

暫くして機内に灯りが戻り、慌ただしく朝食が配られる。

 【写真:朝食】

朝食が済む頃、空港到着の案内が始まると、到着に備え機内がざわつき始める。
窓の外を見ると、いよいよ着陸の態勢に入ったのか、機は雲の中で何も見えなくなっていた。

やがて機首を下げ、雲を抜けると、鉛色の隙間から大阪の街並みが見えた。
そして着陸だ。



 【写真:着陸】

定刻、機は梅雨の雨がしとしとと降る、関西国際空港の滑走路に滑るように到着した。

(バリ島旅行記 完)
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