住宅地の間の細い道を直進すると、やがて少し広い通りに突き当たる。
教えられた通り、右に曲がる。
かつては賑わったので有ろう門前町と思しき通りは、車で参拝する信者の駐車場からの参道と
あって多くの人々が行き来していた。
少し行くとその先に仁王門が見え、それを背景に記念写真を撮る人達が、狭い車道にもはみ出し
ているのがわかる。
そこからお寺までは、僅かな距離で、そんなに時間をかけずに到着した。
そんな人達に混じり、我々も混みあう門前で写真を撮っていると
「すみません、シャッター押してくれませんか」
「自分の写真がまだ一枚も無いので・・・」
真っ黒に日焼けした青年がカメラを差し出してきた。
相棒が写真を撮っている間に先に進み、参拝を終えた人々と行違いに仁王門を潜る。
そのとき数人のグループとすれ違った。
「アレッ!」と思い後ろを振り返ると、少し遅れて門を潜った相棒も気付いたのか、足を止めて声を
掛けていた。
「確か・・・焼山寺で・・・」
【写真:立江寺にて】
春に焼山寺道で会ったグループだった。
へばって休んでいる前を、「キツイですねぇ~」と言いながら、全く軽快で確かな足取りで追い越して行き、
それ以後はいつも先行された。
どうにか到着し、休憩をしようとするとそのグループは既に休憩を終え出立する。
それの繰り返しで、いつしかすっかり離され、以後山道で会うことも無くなった。
我々がやっとの思いで焼山寺の山門に着いた時、「これから奥の院をお参りする」と言って元気に石段を
降りてくるところで又会った。
男女数人のグループで、その内の何人かは、何回も歩き遍路を経験しているらしい。
その中の小柄な中年女性が取り分け元気が良く印象的であったので良く覚えていた。
そのグループとこんなところで偶然にも再会した。
聞けば、「今日から廻り始めた」ところらしい。
一期一会とは言うが、こんな不思議な偶然のめぐり合わせも有るものかと思わずにはいられなかった。(続)
教えられた通り、右に曲がる。
かつては賑わったので有ろう門前町と思しき通りは、車で参拝する信者の駐車場からの参道と
あって多くの人々が行き来していた。
少し行くとその先に仁王門が見え、それを背景に記念写真を撮る人達が、狭い車道にもはみ出し
ているのがわかる。
そこからお寺までは、僅かな距離で、そんなに時間をかけずに到着した。
そんな人達に混じり、我々も混みあう門前で写真を撮っていると
「すみません、シャッター押してくれませんか」
「自分の写真がまだ一枚も無いので・・・」
真っ黒に日焼けした青年がカメラを差し出してきた。
相棒が写真を撮っている間に先に進み、参拝を終えた人々と行違いに仁王門を潜る。
そのとき数人のグループとすれ違った。
「アレッ!」と思い後ろを振り返ると、少し遅れて門を潜った相棒も気付いたのか、足を止めて声を
掛けていた。
「確か・・・焼山寺で・・・」
【写真:立江寺にて】
春に焼山寺道で会ったグループだった。
へばって休んでいる前を、「キツイですねぇ~」と言いながら、全く軽快で確かな足取りで追い越して行き、
それ以後はいつも先行された。
どうにか到着し、休憩をしようとするとそのグループは既に休憩を終え出立する。
それの繰り返しで、いつしかすっかり離され、以後山道で会うことも無くなった。
我々がやっとの思いで焼山寺の山門に着いた時、「これから奥の院をお参りする」と言って元気に石段を
降りてくるところで又会った。
男女数人のグループで、その内の何人かは、何回も歩き遍路を経験しているらしい。
その中の小柄な中年女性が取り分け元気が良く印象的であったので良く覚えていた。
そのグループとこんなところで偶然にも再会した。
聞けば、「今日から廻り始めた」ところらしい。
一期一会とは言うが、こんな不思議な偶然のめぐり合わせも有るものかと思わずにはいられなかった。(続)