簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

名菓 竹林糖(四国遍路の旅)

2014-12-05 | Weblog


 原から国道を左折、志度街道を直進して来れば、その行き当たりが志度寺である。
その手前の右角、また、丁度国道から進入してきた道と交差する左角に、赤いテント
に「元祖 名菓 竹林糖 三浦でんぼや」と書かれた古い店が有り、気になったので
覗いてみる。





 竹林糖は、水飴を原料に黒砂糖、白糖を煮詰め、生姜で香り付けし、型に入れ固
めた、いわゆる板状の生姜糖と言うお菓子の一種である。
 その昔、志度寺塔頭で修行した「竹林上人」と言う名僧を偲ぶお茶会の茶菓子とし
て造られたものらしい。店は今四代目で、暫く休んでいたが、最近又造りはじめたと
言う事で、100年以上も前から続いているものだと言う。



 少し割って口の中に入れて溶かすと、砂糖菓子だから甘いのは当たり前だが、
ほのかな黒砂糖の味と、生姜の程よい辛みと刺激が口一杯に広がる。
遍路の疲れた身体を癒してくれそうな、そんな気のする名菓である。



 こうして遍路道の行きがけで、「門前の美味いもの」に巡り合えると、なんだか疲
れも吹っ飛んでいくようで嬉しくなる。
昔の歩き遍路もこうして歩き疲れ、門前でホッと一息ついたのであろう。



 しかし最近は車やバスで回る遍路が大半で、お寺はそのため広大な駐車場を
用意する。ところがその駐車場の位置が問題で、山門前に開けた門前町とは全
くかけ離れて場所に出来てしまうと、多くの参詣者は、門前に集う機会が無くなっ
てしまう。
その結果、こういった歴史あるお店を知ることも無く、ただお参りだけを済ませ、
次の札所へと慌ただしく去っていく。
こんなことで人足の遠のいたお店は衰退していく。(続)


発心の道場(四国遍路・阿波の国)フォトチャンネル アップしました




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