簾 満月「バスの助手席」

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津山城址・鶴山公園(津山線・乗り潰しの旅)

2019-07-24 | Weblog

 「日本の名城」「日本さくらの名所」「日本の歴史公園」。
それぞれの百選に名を連ねる「津山城址・鶴山公園」は、津山のシンボル、
津山の顔、津山を代表する観光地である。

 京都本能寺の変で主君織田信長とともに戦死した、森長定(蘭丸)、長隆
(坊丸)、長氏(力丸)三兄弟の末弟である忠政(千丸)が、13年もの年月
を要して築いたのが津山城で、その後この地は森家4代、松平家9代の城下町
として発展した。







 北に中国山地を控え、南に吉備高原が広がる町中の南側には吉井川が東西に
貫き、それに流れ込む宮川と蘭田川が東と西を流れている。
城はそれらに守られる要塞の地の小高い鶴山(標高147m)に建てられている。

 明治の廃城令で建造物や周濠は全て取り壊される中、城郭主要部の石垣は残
された。その重厚で堅固に備えた往時の面影は、その石垣に偲ぶことが出来る。
近頃築城400年を記念して天守南東側に位置する備中櫓が復元され、その白壁の
堂々とした姿が、寂しかった石垣に彩りを添えるようになった。







 4月になると寒さの厳しいこの地にも遅い春が訪れ、城跡に植えられた凡そ
千本もの桜が一斉に咲き乱れると、人々は待ちかねたように古城の花見に繰り
出してくる。城跡が一番美しく装う頃である。
高いものは13mを超え平均でも10m前後と言われる高い石垣に囲まれた道は、
本丸に向けて登る石段の連続だ。そこには桜の古木が覆い被さり、淡いピンク
の花が一杯で、まるで桜のトンネルを抜けるようだ。
そこを上れば一面の桜の海の下に広がる城下町津山の町並が一望に見渡せる。(続)




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