簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

走井餅とういろう(四国遍路の旅・高野山編)

2015-10-14 | Weblog
 石清水八幡宮・頓宮殿の門前に名物の「走井餅」の茶店が有り、立ち寄
ってみる。
大津にも走井餅が有るので、同じものかと尋ねると、「それを引き継いだ餅
で、大津の本家は廃業した」とのことだった。
「走井餅」は大津で150年、八幡で100年もの長きに渡って愛され続ける和
菓子である。



 歩きつかれ、喉も乾いていたので「走井餅」と「いちごミルク氷」がことのほ
か美味い。体を休め、舌鼓を打ち、エネルギーの補給が出来たが、ここの町
にはもう一つの楽しみが待っている。



 前の道は公園のようによく整備された道で、能連法師の「石清水 清き流
れの絶えせねば やどる月さえ 隈なかりけり」の歌碑が建っていて、その
向こうに安居橋(あんごばし)と呼ばれる木造の太鼓橋が架かっている。


 
 後ろに立つ白壁の土蔵と良くマッチした橋で、そのまま時代劇の撮影に
使えるのでは・・などと思わせる雰囲気がとても良い。



 八幡の安居橋から高野街道を少し歩いた道沿いに、「志゛ばん宗(じばん
そう)」と言う変わった店名の和菓子屋さんがあり、この300年余り前から続
くと言う老舗の名物に「ういろう」が有る。
米をひき、臼で粉にして蒸し上げた生ういろうで、昔から街道に伝わる名物
であるらしい。



 ガラス戸をあけ、店に入り、空のガラスケースを見て愕然としてしまった。
「生ものなので、その日に売ってしまうので・・・・・」、問うまでも無く既に売り
切れである。「お電話いただければ、幾つでも残しておくので」と、申し訳な
さそうに店主が頭を下げてくれた。(続)






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