簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

虫篭窓(東海道五十七次歩き旅・山城国)

2024-12-18 | Weblog
 西久宝寺町の住宅街の中の狭い坂道を上り、突き当りを右に、左にと
小刻みに曲る。
 所々で、二階に虫篭窓(むしこまど)を備えた平入りの軒が低い町屋
風の建物が見られる。虫篭窓とは、京町家特有の軒の低い二階の塗り壁
に設けられた窓を言う。



 その見た目が「虫かご」に似ていることからこのように呼ばれるよう
になったらしい。江戸時代、武士を見下ろすことが禁じられていたため、
本格的な二階建を建てることが出来ず、高さを抑えて屋根裏を利用した
ような軒の低い中二階風な建物が建てられた。



 その壁には防火のため漆喰が塗り込められたが、やがて物置や、人の
用に供する部屋として使われる様になると、採光と風通しが必要となり、
通りに面した側に窓を設けるようになったものと言われている。
その形状は、建築時期により大きな特長があるらしい。



 江戸期には丸型(木瓜型)や、横長の丸型が多いらしい。
明治期になると武士に対する無礼の懸念もなくなり、屋根が高くなるに
つれ、長方形或は縦長の長方形に姿が変わっていったという。
一般的には、古い物ほど小さい場合が多いらしい。



 通りで見られる虫篭窓は、殆どが縦型で、時代的にはそう古くはなく、
明治期以降のものでは無いかと思ったりもする。
このように観察をしながら好き勝手に想像を巡らすのも又、街道歩きの
楽しみである。



 暫く行くとJR奈良線が右から寄り添って来る。
天理教山國大教会の前の跨線橋で線路越え、直ぐに左折して、道なりに
線路伝いを進むと、十字路があり左側にJR藤森駅が有る。
「ふじもり」かと思ったが、正式には駅も地名も「ふじのもり」と読む。(続)





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