カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

【インド映画】~ダラク ~

2018年08月04日 21時19分59秒 | 映画 / MOVIE
2016年公開のマラティ語映画「サイラット」のヒンディー語版リメイク作品。
主演はドバイで突然死去したシュリ・デヴィの娘ジャーンヴィー・カプールと言う事で
観に行ってみた。共演はシャーヒド・カプールの異父弟イシャーン・カッタル。

時代背景として、親が決める結婚が主流のインドにおいて、
ここ十年位で都会では恋愛結婚が30%と増加している。
しかしインドには法律で廃止された事になっているが、
未だにカーストが根強く残っている。特に結婚に関しては、
異なるカースト同士の結婚には親族が反対する事がほとんどである。

異カースト間の結婚においては女性は男性のカーストになる事から、
女性の方が上位カーストである場合、カーストが下がる事になり、
それを受け入れられない親族が多い。見合い結婚の場合は、
同じカーストである事が大前提であるのでトラブルはないが、
恋愛結婚でカーストが違うとなれば許されない結婚と言う訳だ。
(ただこのリメイク版ではカーストの事については触れられていない。)

それで駆け落ちするカップルも出て来る。
しかしインドでは二人が親兄弟を捨てて逃げれば済む問題ではない。
駆け落ち結婚は家族の名を汚した不届き者であるから、
そのカップルの結末は不幸である。

良くて、探し出されて家に連れ戻される。
悪ければ殺されてしまう。家族の名誉を守るための殺人は、
家族からは褒められる事はあっても貶される事はない。

そう言う背景を知っていて観たので、やっぱりな・・・と思った。
タイトルの意味はヒンディー語でドキドキするとか、不安。



 <ストーリー> 

ウダイプルで暮らすレストランの息子マドゥ(イシャーン・カッタル)は、
政治家の娘パールタヴィー(ジャーンヴィー・カプール)に恋をしていた。
ある日大食い大会で優勝し、
パールタヴィーから優勝の賞品を受け取った事から、
パールタヴィーもマドゥを知る事になった。

二人は同じ大学の同じクラスになった。
そしていつしか愛し合うようになったが、
マドゥはレストランを経営する父親か、
身分の違いを理由に付き合いを止めるように言われる。

パールタヴィーの兄の誕生日パーティで、
二人の仲がバレでしまいマドゥと友人は警察に逮捕されてしまう。
パールタヴィーはマドゥを助け出し二人はそのまま駆け落ちしてしまう。
辿り着いたムンバイからナグープルの親戚を訊ね、
叔父から紹介されたコルカタの友人を訪ねる。
そこで狭いながらも部屋を借り、就職も世話してもらう。

マドゥの父親のレストランは経営を許されず、
父親はマドゥからの電話に「もう電話はするな。」と拒絶する。

喧嘩しながらもなんとか家庭を築きあげる二人に、
やがて息子が生まれる。パールタヴィーは時々様子を母親に連絡していたが、
ある日、父親にバレてしまう。

  その時、選挙に負けた父親はすっかりおとなしくなっていたが、
  そのまま二人を許すはずはない・・・と思っていたが・・・

そして兄が取り巻き達とお祝いの品々を持ってコルカタの家にやって来る。
父親が許してくれたものと思ったパールタヴィーはお菓子を買いに近所に出掛ける。
しかし・・・・・帰り道、彼女の目の前にマドゥと息子が落下してくる。



このように話は唐突に終わるが、やっぱりなと思ってしまった。
つまり、親兄弟、親戚の許さない結婚をしても、
誰も幸せにならないと言う暗示である。

だから駆け落ちなんかするな! 親の決めた相手との結婚が一番!
夢なんか見るんじゃない! と言われているような気がした。
とても残念であるが・・・この現代においても、
インドはまだまだそんな考えの人が多いと言う事であろうか。

上位カーストの女性とそれよりも低いカーストの男性との恋愛と言うのも
ヒンディー語映画では使い古されたほど、全くもってありきたりである。
結末が解ってしまう映画でもあったし、
シュリ・デヴィの娘でなければ観に行かなった。

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コメント
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