カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

【インド映画】 ~ゴールド~

2018年08月22日 22時01分59秒 | 映画 / MOVIE
インドで一番人気のあるスポーツはクリケットである。
理由はスポーツが一般的でないインドにおいて唯一、
国際大会レベルであるスポーツであるからだ。

さてホッケーである。オリンピックにおいては、
1980年のモスクワ大会での金メダルを最後に活躍はしていないが、
1920~1980年代までは世界最強と言われ、
オリンピックでの金メダル8個はダントツの1位である。(男子)
ちなみに2位はオランダで金メダル5個。

この映画は第二次世界大戦をはさんだ1947年のインドの独立の前後で、
インドのナショナルチームがどう変わったのかを描いてる。

  <ストーリー> 

物語は1936年のベルリンオリンピックから始まる。
ドイツとの決勝戦へ向かうインドチームのバスに2人のインド人が駆け寄り、
独立旗をひるがえそうとして、ドイツ官憲に捉えられる。
ホッケーチームのマネージャーのタパン(アクシャイ・クマール)は、
その旗を服の中に隠しスタジアムに入る。

鍵十字の旗が翻りヒトラーが見守る中、
ドイツチームは反則し放題で前半は1-0でリードしていた。
タパンはインターバルでインド国旗を見せ、
それにより士気が高まったインドは後半猛攻をみせ逆転優勝した。
しかし・・・表彰式ではユニオンジャックが揚りイギリス国歌が流れた。

戦争の為に1940年、44年とオリンピックは中止となった。
酒浸りになり賭けレスリングで負けてボコボコにされ、
路上で倒れ込むタパンの前に新聞が舞ってきた。

そこにはインドの独立も見えてきた2年後の1948年にロンドンで、
オリンピックが開催されると言う記事が載っていた。

タパンはオリンピックに向けてインドチームを作ろうとする。
独立後初めてインドチームとして参加し、金メダルを取るために、
タパンは国内を回り有望選手を集め合宿を行う。

ところがインドとパキスタンが分離独立と決まったため、
チーム内のムスリム選手はパキスタンに、
イギリス系インド人の選手はオーストラリアへ移住してしまった。

それでもタパンはなんとか選手を集めチームを作りあげようとする。
そこにベルリンオリンピックを共に戦ったキャプテンのサムラート(クナール・カプール)が、
コーチをするために休暇を取って駆けつけてきた。

  出身地でグループになり1つにならない選手たちに、
  チームワークを教えるために取った作戦がすごいと思った。
  インドは州によって言葉も違えば、食事や習慣、文化も違う。
  そのためそうなるのも解らないではない。

  山になったレンガをグラウンドの逆側に急いで運ぶように言う。
  各自、手にレンガを持って向こう側に全力で走って運び始める。
  運び終わると、今度は元に戻すように言う。
  何度か繰り返すうちに一人が言った。
  「こちら側から向こう側に一列に並べ。」そして、
  ばけつリレーの要領でレンガを手から手に渡し始めた。
 
  コーチは、みんなで一つの事を成し遂げるために力を合わせる、
  それがチームワークだと言う事を教えたのだった。

  またある日、藩王国の家系でお高く留まっていて才能はあるが、
  個人プレーに走ってしまうラグヴィール(アミト・サード)に
  「あなたのベストの試合はどの試合ですか?」と聞かれ、
  自分は得点を挙げていないがチーム全員の力で勝利した試合をあげ、
  ラブヴィールに自分が間違っている事に気づかせる。

  世界レベルのチームのキャプテンになる人は人間性も素晴らしい。
  以前、ゴルフ場でインドが初めてワールドカップチャンピオンとなった時の
  クリケットチームのキャプテンと遭遇した事があるが、
  偉ぶらないいい人だった。・・・話を元に戻して・・・・


  
なんとかオリンピックには間に合ったのだが、
タパンを良く思っていないホッケー協会副会長の策略で、
タパンは披露パーティの席で一服盛られ泥酔し醜態をさらしてしまい、
ロンドン・オリンピックチームから外されてしまう。

ロンドン・オリンピックでは選手が副会長に反発した事で、
準決勝を前にタパンが呼び戻される。
タパンはラグヴィールと同レベルのヒンマト(サニー・コウシャル)を、
温存し勝負所で起用しようと作戦を立てていたが、
ヒンマトは疎外されていると思い込みチームメイトに喧嘩を売ってしまう。

準決勝は1-0とリードを許した後半、神がかり的なプレーが出て、
逆転で勝つ事ができた。そしてイギリスとの決勝戦・・・
ここでもイギリスは反則し放題、審判は観て見ぬふり。

3-0とリードを許したインターバル・・・流れを変えるために、
タパンはヒンマトを出場させようとするが、
チームメイトもヒマントと一緒にプレーする事を拒み、
ヒンマトは控室を飛び出してしまう。
タパンは残されたチームにベルリンオリンピックの時のインド国旗を見せ、
インドとして金メダルを取る事の重要性を説く。

飛び出したヒマントだが考えを改め控室に戻る。
そしてチームはインドとして金メダルを取るために一致団結する。
後半4点を挙げ、インドは4-3で勝利した。

  国歌斉唱と国旗の掲揚のシーンでは観客が起立した。
  私は中段の席だったので後ろの方は解らなかったけど、
  前の方の観客は起立していた。

  私はスポーツ物が好きなので、この手の話には感動してしまう。
  自分の国が勝ったとしても国歌や国旗が支配国の物だったら、
  どうだろう・・・・・。インドはイギリスの支配下にあった。
  その時の事を知る人は少なくなっているが、
  やはりイギリスに対しては特別な感情があるのかもしれない。
  ただし、インドで暮らしている9年間でそう感じた事はない。

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コメント
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