本澤二郎の「日本の風景」(4776)

<人が人を殺す猿以下の社会=袖ヶ浦市レポート9>より、転載させて頂きました。

 2023年は日本危機の年だと指摘してきたが、昨日土曜日の4月15日もその一つかもしれない。その直前には、対中戦略の要の自衛隊師団長の偵察ヘリコプターが海中に墜落。昨年7月8日の安倍銃撃事件は、元首相が狙撃手の標的にされたが、今回は現職の首相の岸田文雄が狙われた。行政権のトップだ。フランスやドイツなど欧米諸国では、言論と議会と市民が連携して怒りを爆発させるが、日本は違う。言論も議会も市民もほぼ死に体である。そこでの異常な政治不信が、少数による暴発、すなわち政治テロを招き寄せる。

 

 ドイツでは、311の東電フクシマ原発崩壊を真正面から受け止めて、全ての原発を止めた日となったのだが。「ドイツ国民は原発のリスクを取らない」と311の教訓を受け入れたが、日本の岸田内閣は原子力ムラの言い分に委ねてしまった。311放射能被ばくによる死者は、フクシマだけではない。首都圏以外にも広がって死者は、ここ数年急増している。わが妻だけではない。肺がん・白血病・突然死した知り合いが少なくない。日本の医学界は、こうした悲劇に頬かむり、コロナで大金を懐に入れた。

 安倍内閣は、史上最悪の政治を公明党創価学会と共に強行した。非戦の憲法に違反して集団的自衛権の行使を容認し、米軍の戦争に自衛隊を参戦させるという驚天動地の悪法を成立させた。

 

 安倍銃撃事件の背景にも政治不信が存在したが、統一教会国際勝共連合のカルトに魅入られて破産する家族が無数に存在した。それをいい加減に処理して統一地方選に突入して恥じない。その怒りの不信が社会に渦巻いている。重大なことに、言論・議会の死に体に対して、一部の愛国的市民が怒りをぶつける土壌が生まれている。和歌山県の漁港での爆発物の投げ込みもその一つだろう。

 貧困社会だというのに、政府は43兆円を国債(借金)と大増税で強行している。財閥・死の商人向けの超大型予算をスイスイと成立させている。意図的な日銀の円安政策で、人びとは物価急騰に泣いているというのにだ。

 昨日の事件を悲しんでいる日本人はいるだろうか?犯人の顔を少しだけ映像で目撃したが、聡明で柔和な表情をしていた。岸田内閣に対する警鐘を鳴らしているのだろう。「弁護士に会ってから話します」と冷静な言葉を残している。岸田政治に国民は怒り狂っているが、それでも街頭に出る勇気がない。袖ヶ浦市林地区の住民から「政治不信の現れ」との電話がかかってきた。

 

 この日、安倍と岸田の裏切り行為によって、前回の参院選挙でバッジを失った護憲リベラルの宏池会重鎮・溝手顕正が亡くなった。

 

<袖ヶ浦市議会の惨状>

 話を本筋に戻す。袖ヶ浦市林地区の住民の怒りの抗議は、同市議会の形だけの審議によって終止符を打ってしまっていた。

 「ワコーは森林法にも違反している。開発行為について届け出の義務にも違反している。山を丸裸にさせて深い谷底めがけて白い粉を大量に埋めた。間違いなくアスベストだ。それを1年も続けた。記録した写真もある。そのあとにフクシマの放射能土壌などを埋めたはずだ。市当局はこれらを黙認した。林の住民は死ねと言っていることになる」

 何度も聞かされ、凡人ジャーナリストは勇気を出してパソコンを打っているのだが、それにしても地方行政の不正腐敗のひどさに愕然とするばかりだ。それでも立ち上がれない住民は、老いた人々ばかりなのか。支援する市民活動家はイラつくばかりだが、当事者の側はそれどころではない。カネもない、足腰も弱い、情報網も少ない。第一、この記事を何人の住民が読んでくれているのか。理解できているのか、皆目見当もつかない。しかし、やれることはやらねばならない。フリーランスの反骨ジャーナリストの使命であるのだから。

 イラつくばかりの住民は、市議会建設常任委員会の議事録の小さすぎる文字を見ながら、当時の委員長Mを「札付きの産廃業者の味方」と断罪した。

 「元は市役所の職員として残土問題を担当。事件が起きて警察の事情聴取を受けたため退職した。残土屋の代表格として市議会議員となって、業者のために許可をとったり、問題を処理してやっていた」ともMの行状は素晴らしいものではない。林地区の健康被害に寄り添う姿勢は皆無という。

 Mの反論があれば紹介したい。市の廃棄物対策課のI副参事の評判もパッとしない。「SOラインという人脈が存在しており、いずれも業者よりの行政を行ってきた。市民の健康・安全のためではなく、カネになる業者寄りの小役人。このラインに副参事のIがいて、委員会での答弁を引き受けていた。いわば馴れ合いチーム。袖ヶ浦市には住民のために働く全体の奉仕者ないない」

 「林地区に住む被害者のY区長(当時)がいくら抗議しても問題ないと否定したのが、Sだった。SOIも住民の健康など考えない税金泥棒」と住民の役人評価は著しく低い。

 地方に存在する自治会連合会や社会福祉協議会といったポストは、ほとんどが市役所OBの天下りポストという。確かにそうだ。そうした腐敗の構造が嫌で地元に首を突っ込もうとしなかった凡人ジャーナリストだった。中央も地方も腐りきっている。はっきりいうと、市議会の共産党も、である。いわんや公明党などは第二自民党そのものなのだ。哀れ!不正腐敗がまかり通る日本か!

2023年4月16日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

https://twitter.com/doramiabcdefg/status/1642820579991650304?s=53&t=4f4vXp6-mY9xCL9QCmyiIw

鉄筆

#分断ではなく団結を#戦争反対#改憲発議反対#緊急事態条項追加反対
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3/28参院本会議採決

https://youtu.be/M4IVx7EOI6E



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