jlj0011のblog
本澤二郎の「日本の風景」(4933)
- 2023/10/03 07:18
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本澤二郎の「日本の風景」(4943)
<小渕恵三内閣官房長官・青木幹雄は罪人か>より、転載させて頂きました。
昨日は珍しい来客と予想外の話題で、楽しい時間をつぶすことができた。彼はもう70代、土建関係の仕事に従事してきた。「土建はブラック」とか「やくざさん」という言葉から「無知の知」を思い知らされた。人間には表と裏がある。自身を振り返ってみてたとえば、当初ツネ(渡辺恒雄)が心酔した中曽根康弘について「保守改革派」と勘違いして記事を書いた。彼のライバルの松野頼三は「銀座を走る壊れたキャデラック」「遠くから眺めると富士山は美しい。近くだと石がごろごろして醜い」などと見事に評した。岸信介・佐藤栄作兄弟を知悉する松野の人物評は大いに参考になったが、土建関連企業がブラックと明かしてくれた点は、昨今の房総半島・君津郡市の地方政治を眺めていると、文句なしに頷ける分析であろう。
本日は竹下登に食らいついて、後継者の小渕恵三内閣の官房長官になった青木幹雄を、政治論で論じようと思う。竹下・小渕・青木はいずれも早稲田の稲門会。森喜朗もそうだった。したがって森が小渕の後継者になっても不思議ではなかった。当時の新聞テレビの判断だったが、主役の青木はとんでもない政治的な過ちを犯してしまった。森は自民党極右の清和会人間で、岸を尊敬していた。A級戦犯の戦争犯罪人に傾倒していた。したがって侵略戦争の精神的支柱として戦争犯罪の中心的機関の国家神道(敗戦後は神社本庁)の熱心な信者でもあった。この点では松下幸之助の政経塾と同様である。
戦争神社である靖国神社参拝派のため、戦後の国際協調主義の日本国憲法に違反する。戦後は憲法破壊勢力の中心に位置して、保守合同後の自民党に神道政治連盟として巣食った極右の牙城でもあった清和会。善良な国民は清和会の政治家とは、利権で結びつかないとなじめない派閥だった。
岸はいったん後継者の福田赳夫を指名するが、福田も政権を降りると岸との関係はこじれる。岸が娘婿の安倍晋太郎に派閥を渡せと迫る中で、福田は側近で岸に近かった田中龍夫(田中義一元首相の息子)とともに抵抗する。清和会秘書会の幹部は、何度も福田が安倍を面罵する現場を目撃している。
中曽根は、ライバル福田との確執がひどかった関係で、後継者に竹下を指名した。政権は竹下の経世会主導で進行、改憲や反中外交は影を潜めたのだが、小渕急死の場面で青木は、清和会の森にバトンタッチして日本を殺す。極右改憲軍拡政治・お化けのような「神の国」神道カルト政治が表面化した。
<宏池会加藤紘一の森打倒失敗=自民党を極右片肺内閣へ>
神道カルト政治に一人挑戦した人物が現れた。護憲リベラルの宏池会は大平正芳の秘蔵っ子・加藤紘一だ。彼が「神の国」政権にかみついたのだが、なんと抑え込んだのが側近の谷垣禎一らだった。中曽根とツネ言論も加藤の乱を封じ込めてしまった。日本の悲劇はここから始まる。
<小泉純一郎の安倍擁立の黒幕は田布施信仰>
小泉純一郎は田中角栄の娘・真紀子まで巻き込んで森の後継者になると、真っ先に靖国神社参拝を強行してアジア諸国に衝撃を与えた。小泉の成果というと、郵政の民営化と思われているが、政権の裏側では神社本庁が台頭していた。その証拠が後継者に安倍晋三を誕生させたことだ。
鹿児島の田布施から山口県の田布施への政権移譲である。この田布施が何か、極右政治の原点を知るためには、ぜひとも理解する必要があろう。逆に言うと、安倍銃撃事件の狙撃者は反田布施派の仕業とも読める。
日本と半島の古い歴史が分からないと、天皇政治も見えてこない。中国・朝鮮半島の歴史を知る必要があろう。岸や笹川良一・児玉誉士夫・文鮮明ら韓国・朝鮮人脈を活用した米CIA工作のすごいところだ。凡人ジャーナリストには手が出ないのだが、言えることは日本国憲法・戦後民主主義が破壊されていることになろう。
そこへ言論界からの改憲派・ツネの暗躍が絡むことで、この国は経済的衰退と外交的危機即戦争の危機へと突っ込んでいる。もちろん、金利ゼロと円の異次元緩和による円激安政策と日銀の株買い占めによる株高で、財閥は途方もなく潤って笑いが止まらない。この事実を新聞テレビは報道しない。報道規制にツネの暗躍を指摘できるだろう。岸田文雄が現状を利用した解散にあせる理由でもあろう。
国民生活は物価高と低収入でぼろきれのように捨てられている。青木幹雄の罪は絶大である!
<護憲リベラルの宏池会破壊者=清和会のカルト神道とカルトの統一教会>
今回の改造で岸田は、加藤紘一の娘を入閣させた。小渕の娘を党の選対委員長に起用した。そして不可解な林芳正外相更迭と上川陽子起用。米国では野党共和党がウクライナ支援予算をはじいた。むやみな予算拡大にブレーキがかかった。日本は際限なく銭金が印刷されていながら、それでも政治屋も言論界も沈黙している。
以下に昨日流布された記事を添付したい。
「青木さんの心残りは、小渕さんのお嬢さんのことだと思います。あなたの夢、希望が叶うように、最大限の努力をする」
8月29日、港区芝の東京プリンスホテル「鳳凰の間」で、今年6月11日に89歳で亡くなった元官房長官・青木幹雄の自民党葬が開かれた。86歳の森が弔辞で述べた「青木さんの心残り」とは、すなわち、小渕優子を総理大臣にすることにほかならない。
口はただである!そういえば極右・石原慎太郎も晩年、突然田中角栄礼賛本を出版した。政治屋は嘘の連発だけではない。日本を殺している!
2023年10月3日記(反骨ジャーナリスト・政治評論家)