本日はカール・ゴルトマルクのヴァイオリン協奏曲を取り上げたいと思います。ゴルトマルクと言われてもピンと来ない方も多いと思いますが、19世紀末にウィーンで活躍したユダヤ系ハンガリー人の作曲家です。オペラや交響曲、室内楽作品も残しているそうですが、今でも演奏されるのは辛うじてこのヴァイオリン協奏曲ぐらいですね。ただ、この作品に関しては確かに良い出来で、ヴァイオリンの隠れ名曲に数えても良いのではないでしょうか?
第1楽章、オーケストラの導入部のあとにメランコリックなヴァイオリンソロが主題を奏でます。中間部に挿入されるオーケストラによる夢見るような旋律が印象的。第2楽章は美しいアンダンテ。すすり泣くようなヴァイオリンがやや過剰なほどロマンティックなメロディを紡ぎます。第3楽章、冒頭のメロディははどこかで聞いたことあるなと思ったら、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲第3楽章にそっくりです。ただ、その後はやや哀愁を帯びた曲調でフィナーレに向かいます。全体的に独創性や革新性には乏しいですが、良い意味でドイツロマン派の伝統をしっかり受け継いだ名曲だと思います。

CDはサラ・チャンのヴァイオリン、ジェイムズ・コンロン指揮ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団のものを買いました。サラ・チャンは韓国系アメリカ人のヴァイオリニストで10歳でメジャーレーベルで録音を行った神童として知られています。ゴルトマルクの作品はレアなので、もともと選択の幅が限られていますが、本CDには同じくゴルトマルクの「縛られたプロメテウス」も収録されていますので、ゴルトマルク入門には最適ではないでしょうか?
第1楽章、オーケストラの導入部のあとにメランコリックなヴァイオリンソロが主題を奏でます。中間部に挿入されるオーケストラによる夢見るような旋律が印象的。第2楽章は美しいアンダンテ。すすり泣くようなヴァイオリンがやや過剰なほどロマンティックなメロディを紡ぎます。第3楽章、冒頭のメロディははどこかで聞いたことあるなと思ったら、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲第3楽章にそっくりです。ただ、その後はやや哀愁を帯びた曲調でフィナーレに向かいます。全体的に独創性や革新性には乏しいですが、良い意味でドイツロマン派の伝統をしっかり受け継いだ名曲だと思います。

CDはサラ・チャンのヴァイオリン、ジェイムズ・コンロン指揮ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団のものを買いました。サラ・チャンは韓国系アメリカ人のヴァイオリニストで10歳でメジャーレーベルで録音を行った神童として知られています。ゴルトマルクの作品はレアなので、もともと選択の幅が限られていますが、本CDには同じくゴルトマルクの「縛られたプロメテウス」も収録されていますので、ゴルトマルク入門には最適ではないでしょうか?