前回のフィリー・ジョー・ジョーンズに続きドラマーのリーダー作を紹介します。今回はウェストコーストジャズの中心人物でもある白人ドラマー、シェリー・マンの作品ですね。西海岸には他にメル・ルイス、スタン・リーヴィという名手がおり、ウェストコースト3大ドラマーと呼ばれたりしていますが、マンの場合はリーダー作が多いので知名度的には一番高いかもしれません。特にコンテンポラリー盤「マイ・フェア・レディ」、インパルス盤「123」あたりは定番ですね。
本作「ボス・サウンズ!」はウェストコーストジャズが全盛だった50年代半ばよりぐっと時代の下がった1966年の作品。アトランティックに移籍して最初の吹き込みとなります。メンバーはコンテ・カンドリ(トランペット)、フランク・ストロージャー(アルト)、ラス・フリーマン(ピアノ)、モンティ・バドウィグ(ベース)そしてマン(ドラム)からなるクインテット。カンドリ、フリーマン、バドウィグなど50年代からの盟友も参加していますが、新世代のミュージシャンであるストロージャーの存在が作品に新たな風を吹き込んでいます。
実際、6曲中ストロージャーが“Idle One”“Frank's Tune”の2曲を提供しており、どちらもアルバムのベストトラックと言ってよい出来。特にキャッチーなメロディが印象的な“Frank's Tune”は60年代ジャズ屈指の名曲でしょう(ジャック・ウィルソンの名盤「イースタリー・サウンズ」でも取り上げられてましたね)。静かに盛り上がるモーダルな“Idle One”も名演です。他にも哀愁漂うメロディが印象的な“Wandering”、フリーマン作の熱血ハードバップ“You Name It”など魅力的なトラックが並んでいます。冒頭の“Margie”だけはフリーっぽさを狙ったのか調子っぱずれの演奏なのが玉にキズですが・・・ウェストコーストと言えば、60年代以降はほとんど取り上げられることはありませんが、どっこいこんな硬派な作品もあるんだよということを知らしめてくれる貴重な記録です。
本作「ボス・サウンズ!」はウェストコーストジャズが全盛だった50年代半ばよりぐっと時代の下がった1966年の作品。アトランティックに移籍して最初の吹き込みとなります。メンバーはコンテ・カンドリ(トランペット)、フランク・ストロージャー(アルト)、ラス・フリーマン(ピアノ)、モンティ・バドウィグ(ベース)そしてマン(ドラム)からなるクインテット。カンドリ、フリーマン、バドウィグなど50年代からの盟友も参加していますが、新世代のミュージシャンであるストロージャーの存在が作品に新たな風を吹き込んでいます。
実際、6曲中ストロージャーが“Idle One”“Frank's Tune”の2曲を提供しており、どちらもアルバムのベストトラックと言ってよい出来。特にキャッチーなメロディが印象的な“Frank's Tune”は60年代ジャズ屈指の名曲でしょう(ジャック・ウィルソンの名盤「イースタリー・サウンズ」でも取り上げられてましたね)。静かに盛り上がるモーダルな“Idle One”も名演です。他にも哀愁漂うメロディが印象的な“Wandering”、フリーマン作の熱血ハードバップ“You Name It”など魅力的なトラックが並んでいます。冒頭の“Margie”だけはフリーっぽさを狙ったのか調子っぱずれの演奏なのが玉にキズですが・・・ウェストコーストと言えば、60年代以降はほとんど取り上げられることはありませんが、どっこいこんな硬派な作品もあるんだよということを知らしめてくれる貴重な記録です。