本日紹介するCDは白人トランペッター、ショーティ・ロジャースが1955年にアトランティックに吹きこんだ「スウィンギング・ミスター・ロジャース」です。ロジャースは以前にも「ショーティ・ロジャース・コーツ・ザ・カウント」を取り上げたので2回目ですね。ロジャースはアレンジャーとしても活躍し、ビッグバンド形式の作品を多く残していますが、本作はジミー・ジュフリー(サックス&クラリネット)、ピート・ジョリー(ピアノ)、カーティス・カウンス(ベース)、シェリー・マン(ドラム)をバックに従えたクインテット編成です。
メンバーだけを見ればベースのカウンス以外は全員白人で、いかにもウェストコーストらしい軽めのジャズが展開されるかと思いきや、実際はそうでもありません。ロジャースは「コーツ・ザ・カウント」でカウント・ベイシー楽団を模倣したぐらいの大のベイシー好き。“Oh Play That Thing”“Martians Go Home”はどちらもロジャースのオリジナルですが、ベイシー楽団のレパートリーと言ってもおかしくないようなカンザス風のブルースです。“That's What I'm Talkin' About”もコテコテのブルース。かと思えば“Not Really The Blues”はブルースではなく、全員が快調に飛ばすドライブ感満点のハードバップ風演奏。スタンダードの2曲“Isn't It Romantic”“My Heart Stood Still”と自作の“Trickleydidlier”はいかにも西海岸っぽいアレンジ重視のジャズですが、いろんなスタイルが混在している所が興味深いですね。きっとウェストコーストジャズなんて評論家が勝手にジャンル分けしただけで、当のジャズメン達は純粋にスイングする音楽を求めていただけなんでしょうね。
メンバーだけを見ればベースのカウンス以外は全員白人で、いかにもウェストコーストらしい軽めのジャズが展開されるかと思いきや、実際はそうでもありません。ロジャースは「コーツ・ザ・カウント」でカウント・ベイシー楽団を模倣したぐらいの大のベイシー好き。“Oh Play That Thing”“Martians Go Home”はどちらもロジャースのオリジナルですが、ベイシー楽団のレパートリーと言ってもおかしくないようなカンザス風のブルースです。“That's What I'm Talkin' About”もコテコテのブルース。かと思えば“Not Really The Blues”はブルースではなく、全員が快調に飛ばすドライブ感満点のハードバップ風演奏。スタンダードの2曲“Isn't It Romantic”“My Heart Stood Still”と自作の“Trickleydidlier”はいかにも西海岸っぽいアレンジ重視のジャズですが、いろんなスタイルが混在している所が興味深いですね。きっとウェストコーストジャズなんて評論家が勝手にジャンル分けしただけで、当のジャズメン達は純粋にスイングする音楽を求めていただけなんでしょうね。