ハードバピッシュ&アレグロな日々

CD(主にジャズ・クラシック)の感想を書き留めます

ドリーブ/コッペリア 他

2013-05-17 23:50:39 | クラシック(管弦楽作品)
コープランド、グラズノフとバレエ音楽が続きましたが、今日もフランスの作曲家レオ・ドリーブによるバレエ音楽「コッペリア」を取り上げたいと思います。ドリーブは19世紀に活躍した作曲家で、生前はバレエとオペラを中心に多くの作品を残したそうですが、現代でも演奏される機会の多いのは本作ぐらいですね。フランス産のバレエですが、舞台はポーランドで楽曲も東欧の民族音楽をモチーフにした親しみやすい旋律です。バレエは全部で3幕あり、曲数も30曲以上あるようですが、演奏会用に編曲した全6曲の組曲があり、そちらの人気が高いようです。ポーランドの「マズルカ」、ハンガリーの「チャルダッシュ」など民族舞踊を巧みに織り交ぜながら、ロマン派特有の華やかなオーケストラで味付けしたドリーブ一世一代の傑作です。全編に渡って明るく楽しい旋律のオンパレードなので、誰にでも安心して薦められる作品です。



CDはヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルのものを買いました。録音数も決して多いとは言えない作品ですが、それだけに帝王カラヤンによる演奏は貴重です。本作には他にショパンの楽曲をバレエ用に編曲した「レ・シルフィード」、そしてポンキエッリの「時の踊り」が収録されています。前者はショパンの有名なピアノ曲である「前奏曲」「華麗なる円舞曲」などにオーケストラをつけたもので、20世紀に入ってイギリスの作曲家ダグラスが編曲したものだそうです。創造性と言う意味では果たしてどうなの?という気もしますが、曲自体はもちろんいいですよ。後者の「時の踊り」はもともとポンキエッリのオペラ「ラ・ジョコンダ」の中の1曲ですが、今ではこの曲だけ独立して有名になりました。ディズニー映画に使われたり、ポップスに編曲されたりしたので、冒頭の部分はクラシックに何の興味もない人でも必ず知っているポピュラーな旋律ではないでしょうか?ベタと言えばベタですが、心が浮き立つ名曲ですね。
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