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「サクサク王子」「カラフルファイブ」とは?

2008-10-23 18:07:09 | 動物・植物
「サクサク王子」や「カラフルファイブ」と言われても何のことか想像も付かないと思う。
スポーツ選手の愛称や戦隊ヒーローを思わせる名称だけど、これらは植物(野菜)の品種名。


農作物は味や育てやすさも大事だけれど、売れるにはネーミングも大事だと思う。
個人的には秋田県政史上に残る偉業だと思う「あきたこまち」は、名称選考の最終候補に「あきたわせ」「あきほなみ」「あきみよし」「あきこまち」があったという(JA全農あきたのサイト)。県名の「あきた」、米の品種としては異例の「こまち」、6文字という、当時としては斬新な名前もヒットに貢献していると思う。「ひとめぼれ」や「どまんなか」など後の品種の命名にも影響を与えた。もしほかの名前に決まっていたら、今の米事情はどうなっていただろう。
何年か前、アニメの「サザエさん」でサザエさんが米屋に「ナナヒカリ」という米を注文するシーンがあったと思うが、そんなコメがあってもおいしくなさそう、つまり名前だけで売れなさそう。

普通、キャベツとかナスとか野菜の品種にまでこだわる消費者は少ないが、タキイ種苗のトマト「桃太郎」シリーズが一般消費者にまで定着し、一説には8割近いと言われるシェアを獲得しているのも、ネーミングの力が大きいのだろう。


今年の春、久しぶりに家庭菜園を再開しようと思い、種を探した。ホームセンターや100円ショップにたくさん並ぶが、ネット通販を探せば、それ以上の選択肢がある。外国の野菜、地方のローカル品種(京野菜など)、プロ用品種まで手に入る。
そんな中で目に付いて購入したのが、つるなしインゲンマメの「サクサク王子」とハツカダイコン(ラディッシュ)の「カラフルファイブ」だった。値段は他の品種と変わらなかった。

   種袋。ちょっと量が多い。
育てやすくおいしい「サクサク王子」
たぶん20年ぶりくらいでインゲンを育てた。インゲンはマメ類、いや野菜の中でもかなり育てやすい部類に入ると思う。ジャックと豆の木じゃないが、ぐんぐん伸びて次々に実がなるのも楽しい。つるありとつるなしがあるが、家庭菜園ならつるなしがいいだろう。
肥料をやりすぎて、つるのようなものが伸びてきてしまった株もあったけれど、10株弱植えて、平均すると週に10本くらい食べることができて、まあモトはとれた。
サクサク王子の花。小さくてかわいい。
なぜ「サクサク」なのかというと、開発・発売したサカタのタネのサイトによれば「表皮が薄く、インゲン特有のスジっぽさがなく、本品種が持つ莢肉部分の性質により“サクサク”とした歯ざわりのよい食感が特長です。また、グリーンアスパラガスにも似たインゲン本来の風味を持ちます。このように『サクサク王子』は“今までのインゲンのイメージを覆す”飽きの来ない食味に優れた画期的な新品種」だそう。
ある日の収穫。もう少し大きくしてもよかったかも。
実際食べた感想としては、確かに他のインゲンより皮(表面の緑の部分)が柔らかくて薄く、中身の半透明の部分が多い。「サクサク」と表現していいのか、「グリーンアスパラガス云々」はよく分からないが、今までのインゲンとは違う食感。いろいろ料理するより、さっと茹でて何もつけずに、もしくは醤油やマヨネーズで食べたいインゲンだった。これに限らず採りたての豆類はとてもおいしいのだけど。
さやの色や断面が丸い形もきれいだけど、インゲンには「さつきみどり」という品種とか平べったいのとかいろいろな種類があり、地域性もあるから、発売開始2年目の品種がどれくらいシェアを伸ばしていけるのか。

ハツカダイコンは難しい? 「カラフルファイブ」
よく、野菜栽培の初歩としてハツカダイコンが紹介されるが、恥ずかしながら、僕にとっては育てるのが難しい。収穫まで2か月近くかかったり、鉢植えとはいえ小さいのしか採れない。虫もつくし、1株から1回しか収穫できないのも効率が悪い気がする(←負け惜しみ?)。インゲンの方がずっと育てやすい。
で、なぜ「カラフルファイブ」かというと、大根の色が5色あるから。ハツカダイコンは赤がおなじみだが、白い品種もある、それに加えて、ピンク、薄桃紫(?)、紫があって(同じ品種内で複数の色があるのは珍しい)計5色だかららしい。赤と白はともかく他の3色は見分けが難しいが、皿の彩りはよくなる。
ある日の収穫。これで全5色のはず?
ご覧の通り、小さいし形がいびつ(上の種袋のはまん丸なのに)。
味の方は、記憶にあるハツカダイコンほど辛くなくて、葉っぱも柔らかく食べやすかった。


サクサク王子もカラフルファイブも種が残っているので、冷蔵庫で保管して、来年また育てよう。
コメント (4)
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