「これは、レモンのにおいですか。」
ほりばたで乗せたお客のしんしが、話しかけました。
「いいえ、夏みかんですよ。」
信号が赤なので、ブレーキをかけてから、運転手の松井さんは、にこにこして答えました。
ほりばたで乗せたお客のしんしが、話しかけました。
「いいえ、夏みかんですよ。」
信号が赤なので、ブレーキをかけてから、運転手の松井さんは、にこにこして答えました。
昔、小学校で国語の時間に習った、あまんきみこ作「白いぼうし」の書き出しである。
秋田市立(合併前は雄和・河辺町立も含む)の学校では、国語の教科書に「光村図書出版」のものを採択しており、現在も続いている。(ちなみに、現在は秋大附小を含む秋田県内すべての小学校で同社の国語教科書を採択している模様)
光村図書出版のホームページを見ると、現在も、4年生上巻「かがやき(1冊ごとにタイトルが付いている)」の最初から2つ目の作品(単元としては最初)に「白いぼうし」が掲載されている。(少なくとも現在は)小4の春に習っていることになる。
僕たちの時も、小4の教科書が「かがやき」という名前だったので懐かしいけれど、「白いぼうし」がそれに載っていた記憶はなかった。もっと低い学年で習ったような気がしていたが…
ところで、「白いぼうし」はシリーズの中の1作品で、シリーズ名は「車のいろは空のいろ」。
タクシー運転手の「松井さん(下の名は五郎らしい)」が乗務するタクシー車内で起こる、ファンタスティックな出来事が綴られた作品。
ポプラ社刊行の本の挿絵によれば、「車のいろは空のいろ」というだけあって松井さんの勤務する「春野タクシー」は、青い車体。(ラインが入っていることが多いようだ)
さて、供給過剰気味と言われる、秋田市のタクシー。タクシー会社の統廃合や新規設立もあったが、最近は落ち着いたか。

秋田のタクシーは白っぽい車体のものが多い感じがするけれど、

秋田市では老舗であり大手の「あさひタクシー」は水色の車体だ。「空の色」とはちょっと違うが、秋田市内ではいちばん青いタクシーだろう。
あさひタクシーは、秋田駅前で客待ちをすることはないようだ(ホテルなどに専用の待機場があることが多い)。
あさひタクシーは、たしか他社より若干料金体系が安かった気がするから、その関係で遠慮しているのか。
また、あさひタクシーと同様に大手であるキングタクシーや国際タクシーも秋田駅ではあまり見ないから、その辺り(中小事業者への配慮)も関係しているのか。

【30日追記】必ずしも専用乗り場というわけでもないようだ。あさひが多い乗り場に他社のタクシーが1台だけ(複数の会社)混ざっているのを時々見るし、駅前にあさひタクシーがいるのも見かけた。
ここ最近、何週間かで、時々見るようになったタクシーがある。(もしかしたらもっと前からあったのかもしれない)

屋根上の行灯の注目していただきたい。
「あさひ」とある。これもあさひタクシー!!
色が濃い車体のあさひタクシーが走るようになったのだ。
真っ青ではなく濃い水色にも見え、本の挿絵の色に近い。これはまさに「車のいろは空のいろ」。
従来の薄い色の車と同様、前のドアに「あさひ」と書いてあるのだが配色が違う上、若干小さい文字になったので、初めて見た時は行灯を確認するまで、これがあさひタクシーだとはにわかに信じられなかった。

新旧で色以外には車種が違う。※秋田のタクシーは「小型タクシー」と呼ばれるサイズが主流
今まであさひタクシーでは「日産クルー」のみを導入していたようだ。
タクシー専用車として1993年から発売されていた車種だが、2009年に生産終了となり、日産のタクシー用車種は基本的にはなくなった。
※クルー登場前はブルーバードやローレルがタクシー用として存在。クルーにはパトカーや教習車仕様もあった。
新しい色の濃い車は「トヨタコンフォート」。※「クラウンコンフォート」というタクシー用車種もあるが、それはやや大きい、中型タクシーサイズ。
クルーに追随して1995年に発売されたタクシー用車種(当時のマーク2がベース)で、最近まではクルーとコンフォートで、日本の小型タクシーのシェアを2分していた。
しかし、上のほうの秋田駅前に並ぶタクシーの写真を見て分かるように、現在の秋田では7割方がコンフォートになっていて、クルーが数を減らしているのが伺える。
クルー生産終了後の2009年から今まで、あさひタクシーで新車を入れなかったとは考えにくい。既に何台かコンフォートが導入されていたのかもしれない。
あさひタクシーのホームページを見ると、「小型タクシー(黒)」として黒いコンフォートの写真を掲載しているので、今までは水色でなく黒いボディでコンフォートを導入していたということだろうか?
【30日追記】従来の薄い水色のコンフォート(303号車)を見かけた。(そういえば前にも見たことがあった)
したがって、あさひタクシーの小型車は[クルーの薄い水色(最多数派)][コンフォートの薄い水色(少数)][コンフォートの黒(少数)][コンフォートの濃い水色(今後増える?)]の4タイプが存在するようだ。【12月11日追記】さらにバリエーションがあった。この記事末尾のリンク先へ。
新色タクシーは、車両番号「252」と「273」を見たので、通し番号だとすれば少なくとも20台ほどは存在していることになるのだろうか?
あさひタクシーの小型タクシーは95台あるそうだが、見た感じの割合としては新色は1割にも満たないのだけど…
【11月10日追記】濃い色の「222」と「211?」も確認。一方、200番代、300番代でも、クルー(もちろん薄い色)の車もある。付番の法則は単純ではないようだ。
今後、秋田市内では「車のいろは空のいろ」のタクシーが増えていくのかもしれない。
※続きはこちら、この記事後半も
【2014年2月23日追記】秋田市内でたまに見かけるようになった、ユニバーサルデザインタクシーについて。
2014年2月23日付秋田魁新報 総合面のコラム「こだま」で「知ってほしいUDタクシー」として、ユニバーサルデザインタクシーが増えていることを取り上げていた。
バリアフリー化を目的に国土交通省が2001年度から導入を推進しているそうだ。触れていはいないが、日産クルーの製造終了に伴い、タクシー専用車種が減っていることも増加の一因だろう。
2012年度末現在で全国で451台、秋田県内では秋田市の4社が計10台を運行しているとのこと。記者が乗車した運転手の話では、流している時、タクシー待ちをしているのにUDタクシーには手を挙げない人が多く、認知率の向上が課題のようだ。
※あさひタクシーにも導入され、また別の色になった