広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

オオケタデ

2013-09-22 23:02:59 | 動物・植物
すっかり秋らしくなり、シュウカイドウ、シュウメイギク、ハナトラノオなど秋の花々が咲き始めた。
秋に咲くの野草の1つに「イヌタデ」がある。その名の通り、ヤナギタデ(いわゆる蓼)、ミズヒキ、ソバなどと同じタデ科の植物。
イヌタデ
淡いピンク色の小さくてかわいらしい花で、ちょっと花瓶に活けたり、絵の題材にされたりして親しまれている。花を赤飯に見立てて「赤まんま」と呼ぶこともある。
町中でわりと見られる植物であり、環境への適応力もあるようで、種子が飛んで繁殖して「雑草」扱いもされている。


数年前、イヌタデをでっかくしたような植物が存在するのを知った。
草丈は人の背丈ほど。花はイヌタデを派手にした感じ
葉や花の付き方は異なるものの、見るからにイヌタデの仲間。「巨大赤まんま」と呼びたくなる。
イヌタデの園芸品種か何かだろうかと思って調べると、正体が分かった。
通町にて。垂れ下がるように咲く
イヌタデと同属ながら、別種で「オオケタデ」という植物だった。
大きくて、毛が生えているタデ(イヌタデ)だから「大毛蓼」という、味気ない和名。(大紅蓼=オオベニタデという別名もある)
熱帯アジア原産で、元は薬用として日本に入って広まった帰化植物。雑草化しているものもあるが、観賞用に栽培もされる。

バスの回数券を使って、イヌタデとオオケタデの花の大きさの比較。
 イヌタデとオオケタデ

オオケタデは、秋田市内では通町の商店街や泉のハミングロードで見事に咲いている。それぞれの地元の皆さんによって、施肥など手入れをされているようだ。他にも民家の庭などでもたまに見かける。
泉にて
一年草だというが、毎年同じ場所で咲いている所もある。こぼれ種なのか、種を採って翌年に蒔いているのだろうか。

「大毛蓼」なんていう名だと、もじゃもじゃ毛が生えた「剛毛」の植物かと思ってしまうけど…
 イヌタデとオオケタデ
イヌタデは茎の途中はツルツルしているが、葉の付け根には長めの毛がある。イネ科「芒(ぼう、のぎ)」のように、花の先端にもある。
オオケタデは、茎にまんべんなく毛が生えているけれど、長くはなく「剛毛」って感じではない。(個体差もあるかもしれない)
植物の大きさからして「大」はともかく、この程度で「毛蓼」と呼ばれてはちょっとかわいそう。

同じ色のダリア(左下)と咲き競う

秋空の下、ナナカマドも色付き始めた
コメント
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