伊勢市に到着。さっそく伊勢神宮外宮を参拝する。
※基本的に日が落ちた後の時間帯は参拝できないが、正月は延長される。参拝時は事前に確認を。
伊勢神宮は、おまつりする神様が異なる「外宮(げくう)」と「内宮(ないくう)」の2つからなり、外宮→内宮の順に両方を参拝するのがしきたり。※正式には外宮は「豊受大神宮」、内宮は「皇大神宮」
本来なら、二見浦(ふたみがうら)でみそぎをしてから参拝がルートなんだろうけど、そこは勝手ながら省略させてもらう。(みそぎは別として二見浦にも行ってみたかったのだけど、交通機関や一人旅ではないので制約もあって…)
外宮と内宮は直線で4キロ弱離れていて、公共交通機関利用者は内宮へはバス(またはかなりの徒歩)でないと行かれないが、外宮は駅からすぐ。
外宮の辺りは「山田」地区と呼ばれ、内宮は「宇治」地区。かつては山田町と宇治町だったのが合併して「宇治山田市」になり、1955年に伊勢市に改称された。近鉄の駅に「宇治山田」があり、京都の宇治を連想してしまうが、別の宇治だったのだ。
※以下、我々のような訪問者のことは「観光客」とすべきなのかもしれませんが、目的は伊勢参りであるはずなので「参拝客」と表記します。
近鉄とJR東海が共用する伊勢市駅の南側改札口(JR管理だが近鉄利用者も同じ改札口を利用)を出る。
駅にはコインロッカーや手荷物預かりもある。コインロッカーは分散していて、気づきにくい場所にまとまってあったので、よく探しましょう。
伊勢市駅(南側)。駅舎は2013年に新しくなったようだ
駅の正面に鳥居があって、くぐってまっすぐ450メートルほど進めば、外宮の正面に着く。
ここをまっすぐ
振り返って伊勢市駅
伊勢市駅周辺には、1990年代まではジャスコ(三重はジャスコ発祥地ではあるが、伊勢周辺は元々の地盤ではないようだ)や三重交通系列の百貨店、それに商店街があって、地元の買い物客でもにぎわったと言う。現在は、他の地方都市同様、市街地衰退・郊外移転が進んでしまった。
ただし、市役所などもこの近くだし、何より伊勢神宮参拝客が訪れ、今もけっこうにぎわっているように見えた。
駅前広場に既にのぼり旗が立っているが、伊勢市駅と外宮を結ぶ道は「外宮参道」と呼ばれる。
土産物、真珠の店、飲食店、宿など参拝客目当ての店も並ぶ、いわゆる門前町(神社の場合「鳥居前町」を用いるらしい)の商店街的な一帯。
レトロでモダン建物も
「赤福」の飲食もできる店舗もあるが、まだ新しそう(2012年開店)な「特設店」というもの。本店は内宮のほうにある。(提供される品は同じようだ)
伊勢神宮の鳥居前町の商店街としては、内宮の「おはらい町」が有名。そちらのほうがより参拝客向けに特化し、雰囲気が和風という違いがある。
「外宮参道」がそう呼ばれるようになったのは、2006年と最近。(それ以前はどう呼んでたんだ? ただの「参道」?)
道路管理者は伊勢市でなく三重県で、参道のみからなる延長391メートルの三重県道21号線に指定されている。
このすぐ西隣は、車が多く走る車線の多い道路で、そちらは松阪から鳥羽へ至る県道37号線の一部。
外宮参道は、元日などは参拝客であふれるのだろうが、この時はちらほら。
平日の夕方とは言え、新年早々にこの程度だとは予想外で、混雑を覚悟していたから少々拍子抜けした。
外宮参道には、銀行など地元の人向けの店も多い。
また、一見すると歩行者天国っぽいが、一般車両も通行できる(外宮から駅への一方通行)。
さらに、歩道と車道の境が目立ちにくく(ブロックの色が違うだけで、白線も縁石もない)、そこに路上駐車する車もいて、歩行者がそれを避けて車道部分へ出ざるを得ない場面もあった。
「コミュニティ道路」であり、歩行者天国とすることも想定した設計のようだが、少なくとも通常時はこれではかえって危険だ。
秋田市の仲小路も同じような状況だが、外宮参道は道幅がより広くほぼ直線なだけに、さらに危険なようにも感じられた。
※場所や期間によっては、車両が入れない部分もある。また、途中に信号機も複数あり、歩車分離だったり押しボタン式だったりするので、横断時はよく確認を!
外宮参道を抜けて、幅の広い道路(これは県道32号線。外宮一帯は県道が多く、それだけ重要な場所ということか)を横断すれば、外宮の敷地。信号は押しボタン式。内宮への路線バス乗り場も、この付近にある。
夕日の中の外宮
雨が上がって、外宮の向こうに夕日が沈み始めた頃。
雨は多く降ったらしく、水蒸気が上がってもやのようになって幻想的で神々しい。
すぐに境内だが、その手前の駐車場のところにトイレがあり、「これより先にはトイレがない」とのこと。
橋を渡って境内へ。ここは左側通行(内宮は右側通行)。
左手に「勾玉池」という大きくてきれいな池。舞楽の舞台があり、初夏はハナショウブが咲くそうだ。
そのほとりに、資料館や休憩所である「せんぐう館」が2012年に開館した。池がきれいに見えるに違いなかったが、最終入場時間(16時?)を過ぎていて入れなかった。
自家用車や観光バスで来た人なんだろうか、駅~外宮参道よりは人が多くなったが、それでも予想より少なく、「まばら」と表現できるほど。
道はうっそうとした林の中で曲がっていて、タイミングによっては周りに誰もいなくなる。
橋から200メートルほどで、裏手の出入口からの道(北御門参道)も合流。(今まで進んだのが表参道)
そこに「神楽殿」という社務所みたいな建物があり、祈祷やお守りなどの頒布をしている。正月だから破魔矢を買い求める人が多い。おみくじはないのかな?【20日追記】お神酒の授与所もあった。
帰ってから案内図を見て気づいたが、神楽殿の裏手・北御門参道側を少し戻ればトイレがあるようだ。
その先で参道は突き当り、右手に豊受大御神をまつる「正宮」に到着。
正宮の前は広いスペースがあり、周りを針葉樹を中心とする巨木が囲む。左側には、勾玉池の上流に当たるであろう池。
混雑時は、参拝前にここで何十分も待たされるのだろう。
正宮内は写真撮影禁止。もっとも、板垣で囲われていて、直接正宮本体の建物やご神体を見ることはできない。
相変わらず拍子抜けするほどの人の少なさで、すぐに参拝できた。
一般的な神社のような鈴はない。賽銭箱もないとのことだが、それに相当するスペースはあった。
そんなわけで、皆さんじっくりと祈っていた。少ないとはいえひっきりなしに参拝者がいるから、神様にしてみれば聞くのは大変だったかも…
混雑対策なのか、正宮の入口と出口は分離されていた。「出入りする時は鳥居で一礼」というのが作法だが、出口側には鳥居がないので、戸惑った。
正宮の手前(正宮に向かって右隣)に、しめ縄で囲われた空き地があった。
左奥が正宮
ここは式年遷宮の前に、(先代の)正宮があった場所。
遷宮のたびに交互に建て替えるので、次の遷宮で正宮が建つ場所でもある。「御敷地」「古殿地」と呼ばれる。
伊勢神宮敷地内や周辺には「別宮」といって、ほかの神様をまつるお宮がある。外宮敷地内には別宮3宮とさらに別に神社1つがあるので、こちらも参拝。
別宮は式年遷宮後、順次新しくなっている。
正宮からは池を渡って山の上に登るような位置にある。石段になっていて、雨上がりでもさほど汚れたり滑ったりはしないものの、体力や靴にはそれなりに配慮が必要。
あと、お賽銭の準備も。両替機などはないので…
橋代わりに緑色の大きな岩?【19日追記】これは「亀石」と呼ばれる由緒正しい岩だそうだ
木も立派だけど、立派な石も多い。石段の石さえ美しい。
【19日追記】上の写真の「亀石」は踏んづけられているけど、もっと小さな石でしめ縄で囲まれたも「三つ石」もあった。“パワースポット”とされて、手をかざす人もいる
階段の外側は、谷になっていて、うっそうと木々が茂る。暖地らしく常緑の照葉樹が多い。
来た道を戻る。帰り道は団体さんと一緒になった。
団体さんが来ると、一時的に参拝は滞るようだ。
最近のパワースポットブームの影響か、以前よりも神社参拝の作法は一般に浸透している。
今回も、鳥居をくぐるたびに一礼していた人がいたし、正宮では誰もが二礼二拍手一礼をしていた。
伊勢のガイドブック類では、伊勢では特に身なりや作法をしっかりするようにとあるものもあって身構えていたが、実際にはそれほどでもないようだ。
我々がせんぐう館近くの手水舎で浄めていた時、他の参拝客は素通りだったし、「神社庁支部」とかいう腕章を付けたおっさん数人組など、おしゃべりしながら頭も下げずに鳥居をくぐっていたし…
要は気持ち次第でしょうか。
外宮内に30分ほどの滞在でひととおり周ることができた。
うっそうとした木々の中、要所要所に警備員を立派にしたいでたちの神社職員が立っているなど荘厳で神聖な場所であることも感じたが、一方で落ち着いた気持ちにもなれた。
さらに雨上がりの清々しい自然の中で、気持ちも清々しくなった。
外宮は伊勢市街地にあると聞いていたので、各地の城跡の公園(秋田市の千秋公園とか)のような広大だけど平坦な場所かと思っていたが、けっこう山深いのに驚いた。「高倉山」という標高117メートルの山だそう。
敷地の面積としては内宮の10分の1ほどだという。参拝者が立ち入れる面積は、そのごく一部なのだけど。
神社どうしを比較するのはナンセンスで失礼かもしれないけれど、出雲大社はお社(やしろ)そのものが大きくて立派で、伊勢神宮(この段階では外宮だけ)は建物のみならず敷地全体に存在感があり威厳を示しているように感じた。
宮島の厳島神社も、海という自然と一体化した島全体が神聖な場所という印象を受けたが、伊勢神宮はそれをさらに上回るような。
この後は、近鉄で鳥羽まで行って宿泊。
伊勢市周辺にも宿はあるが、温泉は少ないし、価格や食事などの選択肢は狭い。二見浦や鳥羽まで行けば、いろいろ選べるし、フリーきっぷで足代もかからないので、鳥羽を選んだ。
近鉄ホームから伊勢市駅北側の駅前
伊勢市から鳥羽方面へは、特急と別に普通列車が毎時2本程度運行されている。2両編成のワンマン運転で、所要時間は15分ほど。
途中は山あいの風情の無人駅もあり、駅前で温室の中で灯り点いているのが見えた。電照菊だろうか。
急に海沿いに出て、鳥羽到着。
日程上、鳥羽には泊まっただけも同然だったので、割愛します。いつかじっくり訪れてみたい。
温泉は場所によって泉質が異なるようだが、泊まった宿は、海沿いには珍しい、ほぼ無色透明無味無臭のアルカリ泉。青森の大鰐温泉に似たような、いいお湯だった。
天気は回復傾向なものの、夜から風が強くなって、海面を細かい波が走る。ひっきりなしに北風が吹き、秋田の吹雪とはまた違うが、体感では思っていた以上に寒い。
翌朝に内宮を参拝する。
ネット等で拾った情報も含めて外宮参拝の注意事項などをまとめておく。
・伊勢市駅のJR側・南の改札口を出る。(近鉄ホームからはやや遠い)
・近鉄の宇治山田駅から外宮も遠くはないが、道が分かりづらい。
・伊勢市駅のコインロッカーは分散設置。よく探しましょう。(ただし混雑時は埋まりそう)
・参拝は朝や夕方が空いていて狙い目。参拝できる時間は事前に確認。
・外宮参道では車に注意。
・賽銭用の小銭は多めに。
・ある程度歩くので靴や体調に注意。(正宮だけを参拝するのなら段差はほとんどない)
※基本的に日が落ちた後の時間帯は参拝できないが、正月は延長される。参拝時は事前に確認を。
伊勢神宮は、おまつりする神様が異なる「外宮(げくう)」と「内宮(ないくう)」の2つからなり、外宮→内宮の順に両方を参拝するのがしきたり。※正式には外宮は「豊受大神宮」、内宮は「皇大神宮」
本来なら、二見浦(ふたみがうら)でみそぎをしてから参拝がルートなんだろうけど、そこは勝手ながら省略させてもらう。(みそぎは別として二見浦にも行ってみたかったのだけど、交通機関や一人旅ではないので制約もあって…)
外宮と内宮は直線で4キロ弱離れていて、公共交通機関利用者は内宮へはバス(またはかなりの徒歩)でないと行かれないが、外宮は駅からすぐ。
外宮の辺りは「山田」地区と呼ばれ、内宮は「宇治」地区。かつては山田町と宇治町だったのが合併して「宇治山田市」になり、1955年に伊勢市に改称された。近鉄の駅に「宇治山田」があり、京都の宇治を連想してしまうが、別の宇治だったのだ。
※以下、我々のような訪問者のことは「観光客」とすべきなのかもしれませんが、目的は伊勢参りであるはずなので「参拝客」と表記します。
近鉄とJR東海が共用する伊勢市駅の南側改札口(JR管理だが近鉄利用者も同じ改札口を利用)を出る。
駅にはコインロッカーや手荷物預かりもある。コインロッカーは分散していて、気づきにくい場所にまとまってあったので、よく探しましょう。
伊勢市駅(南側)。駅舎は2013年に新しくなったようだ
駅正面には門松が立てられていた。
伊勢だからというわけではなく、日本の西側(過去には静岡や九州で見た)では、駅の出入口にも門松が置かれる。役所などでも正月飾りをする所もある(テレビで鹿児島市役所を見た)そうだ。
一方、秋田など東日本方面では、民間のオフィスでは設置する所が多いが、駅とか役所では正月飾りはあまり見かけない気がする。秋田駅ではみどりの窓口やびゅうプラザ前に、やや控え目に設置される。橋上駅という構造や雪対策なのか、地域性なのか。
地域性と言えば、門松の細部も違う。
伊勢市駅の門松
背後の松が大ぶりで、根元にハボタン、鉢の周囲を竹で囲むという、関西式の門松。
3本の竹の切り口に節が入って笑顔のように見えるのも、秋田ではあまり見ない(皆無ではない)はずで、西に多い気がする。
3本の長さ(高さ)が全部違うのも、どちらかと言えば西寄りだろうか。(後ろの1本だけ高くて、手前の2本が同じ長さで揃うのが東タイプ?)
正月飾りを撤去する日(「松の内」の解釈)も地域差があり、7日と15日で分かれるが、伊勢では7日に撤去していた地元企業を見かけた。関西方面は15日までが多いと聞いていたが、伊勢は7日なんだろうか。
ちなみに、伊勢ならではの風習として、しめ飾りは通年掛けておくという。
伊勢だからというわけではなく、日本の西側(過去には静岡や九州で見た)では、駅の出入口にも門松が置かれる。役所などでも正月飾りをする所もある(テレビで鹿児島市役所を見た)そうだ。
一方、秋田など東日本方面では、民間のオフィスでは設置する所が多いが、駅とか役所では正月飾りはあまり見かけない気がする。秋田駅ではみどりの窓口やびゅうプラザ前に、やや控え目に設置される。橋上駅という構造や雪対策なのか、地域性なのか。
地域性と言えば、門松の細部も違う。
伊勢市駅の門松
背後の松が大ぶりで、根元にハボタン、鉢の周囲を竹で囲むという、関西式の門松。
3本の竹の切り口に節が入って笑顔のように見えるのも、秋田ではあまり見ない(皆無ではない)はずで、西に多い気がする。
3本の長さ(高さ)が全部違うのも、どちらかと言えば西寄りだろうか。(後ろの1本だけ高くて、手前の2本が同じ長さで揃うのが東タイプ?)
正月飾りを撤去する日(「松の内」の解釈)も地域差があり、7日と15日で分かれるが、伊勢では7日に撤去していた地元企業を見かけた。関西方面は15日までが多いと聞いていたが、伊勢は7日なんだろうか。
ちなみに、伊勢ならではの風習として、しめ飾りは通年掛けておくという。
駅の正面に鳥居があって、くぐってまっすぐ450メートルほど進めば、外宮の正面に着く。
ここをまっすぐ
振り返って伊勢市駅
伊勢市駅周辺には、1990年代まではジャスコ(三重はジャスコ発祥地ではあるが、伊勢周辺は元々の地盤ではないようだ)や三重交通系列の百貨店、それに商店街があって、地元の買い物客でもにぎわったと言う。現在は、他の地方都市同様、市街地衰退・郊外移転が進んでしまった。
ただし、市役所などもこの近くだし、何より伊勢神宮参拝客が訪れ、今もけっこうにぎわっているように見えた。
駅前広場に既にのぼり旗が立っているが、伊勢市駅と外宮を結ぶ道は「外宮参道」と呼ばれる。
土産物、真珠の店、飲食店、宿など参拝客目当ての店も並ぶ、いわゆる門前町(神社の場合「鳥居前町」を用いるらしい)の商店街的な一帯。
レトロでモダン建物も
「赤福」の飲食もできる店舗もあるが、まだ新しそう(2012年開店)な「特設店」というもの。本店は内宮のほうにある。(提供される品は同じようだ)
伊勢神宮の鳥居前町の商店街としては、内宮の「おはらい町」が有名。そちらのほうがより参拝客向けに特化し、雰囲気が和風という違いがある。
「外宮参道」がそう呼ばれるようになったのは、2006年と最近。(それ以前はどう呼んでたんだ? ただの「参道」?)
道路管理者は伊勢市でなく三重県で、参道のみからなる延長391メートルの三重県道21号線に指定されている。
このすぐ西隣は、車が多く走る車線の多い道路で、そちらは松阪から鳥羽へ至る県道37号線の一部。
外宮参道は、元日などは参拝客であふれるのだろうが、この時はちらほら。
平日の夕方とは言え、新年早々にこの程度だとは予想外で、混雑を覚悟していたから少々拍子抜けした。
外宮参道には、銀行など地元の人向けの店も多い。
また、一見すると歩行者天国っぽいが、一般車両も通行できる(外宮から駅への一方通行)。
さらに、歩道と車道の境が目立ちにくく(ブロックの色が違うだけで、白線も縁石もない)、そこに路上駐車する車もいて、歩行者がそれを避けて車道部分へ出ざるを得ない場面もあった。
「コミュニティ道路」であり、歩行者天国とすることも想定した設計のようだが、少なくとも通常時はこれではかえって危険だ。
秋田市の仲小路も同じような状況だが、外宮参道は道幅がより広くほぼ直線なだけに、さらに危険なようにも感じられた。
※場所や期間によっては、車両が入れない部分もある。また、途中に信号機も複数あり、歩車分離だったり押しボタン式だったりするので、横断時はよく確認を!
さらに拍車をかけたのが、
「交通規制」
伊勢警察署長名義の「交通規制」の大きな立て看板。
最初、遠くから見た時、「自転車及び歩行者専用」の道路標識の巨大な図柄が目に入り、「この通りは歩行者天国なんだな」と思って歩くと、前方から車が走ってくるし、路上駐車もしていて驚いた。
改めて看板の下の文字を読んでみると、規制の日程と時間が表示されていた。それによれば、この規制は1月3日の17時ですべて終了している。それ以降は、終日車両が通行できることになる。
ところが、この時は1月6日。規制終了から3日も過ぎている。
3日前に終わった規制が、まだ有効かのように誤認しかねない看板を立てておくのは、あまりにのんびりしすぎている。
日本語を読めない外国人だって通るだろう。標識の図柄だけ認識して、歩行者天国と勘違いして真ん中を歩いて事故にでもなったら、どうするんだ。
看板の撤去が直ちにできないのなら、シートをかけるとか、横向きにして見えないようにすることぐらいできるはずだ。
秋田県警でさえ、花見や竿燈まつりの交通規制の看板(もっと小さいけど)は、規制時間外は隅に寄せて見えないようにしている。
はっきり言って、三重県警の怠慢だ。(余談だが、この時ローカルニュースにおいて、暴走族対策で高速道のサービスエリアを予告なしに閉鎖したとして、三重県警と中日本高速道路会社が批判されていた)
警察がやれない・やらないのなら、道路管理者である県、観光やまちづくりに関わる市、毎日目にするであろう近隣住民などが気付いて警察を動かすこともできるはず。伊勢に限らず全国どこでも、特に警察に対して萎縮するのか関わりたくないのか、このようなケースがままあるのだが…
今回はとてもいい旅ができたけれど、これだけは引っかかったので、苦言を呈させていただく。(関係各所へは伝達済み)
「交通規制」
伊勢警察署長名義の「交通規制」の大きな立て看板。
最初、遠くから見た時、「自転車及び歩行者専用」の道路標識の巨大な図柄が目に入り、「この通りは歩行者天国なんだな」と思って歩くと、前方から車が走ってくるし、路上駐車もしていて驚いた。
改めて看板の下の文字を読んでみると、規制の日程と時間が表示されていた。それによれば、この規制は1月3日の17時ですべて終了している。それ以降は、終日車両が通行できることになる。
ところが、この時は1月6日。規制終了から3日も過ぎている。
3日前に終わった規制が、まだ有効かのように誤認しかねない看板を立てておくのは、あまりにのんびりしすぎている。
日本語を読めない外国人だって通るだろう。標識の図柄だけ認識して、歩行者天国と勘違いして真ん中を歩いて事故にでもなったら、どうするんだ。
看板の撤去が直ちにできないのなら、シートをかけるとか、横向きにして見えないようにすることぐらいできるはずだ。
秋田県警でさえ、花見や竿燈まつりの交通規制の看板(もっと小さいけど)は、規制時間外は隅に寄せて見えないようにしている。
はっきり言って、三重県警の怠慢だ。(余談だが、この時ローカルニュースにおいて、暴走族対策で高速道のサービスエリアを予告なしに閉鎖したとして、三重県警と中日本高速道路会社が批判されていた)
警察がやれない・やらないのなら、道路管理者である県、観光やまちづくりに関わる市、毎日目にするであろう近隣住民などが気付いて警察を動かすこともできるはず。伊勢に限らず全国どこでも、特に警察に対して萎縮するのか関わりたくないのか、このようなケースがままあるのだが…
今回はとてもいい旅ができたけれど、これだけは引っかかったので、苦言を呈させていただく。(関係各所へは伝達済み)
外宮参道を抜けて、幅の広い道路(これは県道32号線。外宮一帯は県道が多く、それだけ重要な場所ということか)を横断すれば、外宮の敷地。信号は押しボタン式。内宮への路線バス乗り場も、この付近にある。
夕日の中の外宮
雨が上がって、外宮の向こうに夕日が沈み始めた頃。
雨は多く降ったらしく、水蒸気が上がってもやのようになって幻想的で神々しい。
すぐに境内だが、その手前の駐車場のところにトイレがあり、「これより先にはトイレがない」とのこと。
橋を渡って境内へ。ここは左側通行(内宮は右側通行)。
左手に「勾玉池」という大きくてきれいな池。舞楽の舞台があり、初夏はハナショウブが咲くそうだ。
そのほとりに、資料館や休憩所である「せんぐう館」が2012年に開館した。池がきれいに見えるに違いなかったが、最終入場時間(16時?)を過ぎていて入れなかった。
自家用車や観光バスで来た人なんだろうか、駅~外宮参道よりは人が多くなったが、それでも予想より少なく、「まばら」と表現できるほど。
道はうっそうとした林の中で曲がっていて、タイミングによっては周りに誰もいなくなる。
橋から200メートルほどで、裏手の出入口からの道(北御門参道)も合流。(今まで進んだのが表参道)
そこに「神楽殿」という社務所みたいな建物があり、祈祷やお守りなどの頒布をしている。正月だから破魔矢を買い求める人が多い。おみくじはないのかな?【20日追記】お神酒の授与所もあった。
帰ってから案内図を見て気づいたが、神楽殿の裏手・北御門参道側を少し戻ればトイレがあるようだ。
その先で参道は突き当り、右手に豊受大御神をまつる「正宮」に到着。
正宮の前は広いスペースがあり、周りを針葉樹を中心とする巨木が囲む。左側には、勾玉池の上流に当たるであろう池。
混雑時は、参拝前にここで何十分も待たされるのだろう。
正宮内は写真撮影禁止。もっとも、板垣で囲われていて、直接正宮本体の建物やご神体を見ることはできない。
相変わらず拍子抜けするほどの人の少なさで、すぐに参拝できた。
一般的な神社のような鈴はない。賽銭箱もないとのことだが、それに相当するスペースはあった。
そんなわけで、皆さんじっくりと祈っていた。少ないとはいえひっきりなしに参拝者がいるから、神様にしてみれば聞くのは大変だったかも…
混雑対策なのか、正宮の入口と出口は分離されていた。「出入りする時は鳥居で一礼」というのが作法だが、出口側には鳥居がないので、戸惑った。
正宮の手前(正宮に向かって右隣)に、しめ縄で囲われた空き地があった。
左奥が正宮
ここは式年遷宮の前に、(先代の)正宮があった場所。
遷宮のたびに交互に建て替えるので、次の遷宮で正宮が建つ場所でもある。「御敷地」「古殿地」と呼ばれる。
伊勢神宮敷地内や周辺には「別宮」といって、ほかの神様をまつるお宮がある。外宮敷地内には別宮3宮とさらに別に神社1つがあるので、こちらも参拝。
別宮は式年遷宮後、順次新しくなっている。
正宮からは池を渡って山の上に登るような位置にある。石段になっていて、雨上がりでもさほど汚れたり滑ったりはしないものの、体力や靴にはそれなりに配慮が必要。
あと、お賽銭の準備も。両替機などはないので…
橋代わりに緑色の大きな岩?【19日追記】これは「亀石」と呼ばれる由緒正しい岩だそうだ
木も立派だけど、立派な石も多い。石段の石さえ美しい。
【19日追記】上の写真の「亀石」は踏んづけられているけど、もっと小さな石でしめ縄で囲まれたも「三つ石」もあった。“パワースポット”とされて、手をかざす人もいる
階段の外側は、谷になっていて、うっそうと木々が茂る。暖地らしく常緑の照葉樹が多い。
来た道を戻る。帰り道は団体さんと一緒になった。
団体さんが来ると、一時的に参拝は滞るようだ。
最近のパワースポットブームの影響か、以前よりも神社参拝の作法は一般に浸透している。
今回も、鳥居をくぐるたびに一礼していた人がいたし、正宮では誰もが二礼二拍手一礼をしていた。
伊勢のガイドブック類では、伊勢では特に身なりや作法をしっかりするようにとあるものもあって身構えていたが、実際にはそれほどでもないようだ。
我々がせんぐう館近くの手水舎で浄めていた時、他の参拝客は素通りだったし、「神社庁支部」とかいう腕章を付けたおっさん数人組など、おしゃべりしながら頭も下げずに鳥居をくぐっていたし…
要は気持ち次第でしょうか。
外宮内に30分ほどの滞在でひととおり周ることができた。
うっそうとした木々の中、要所要所に警備員を立派にしたいでたちの神社職員が立っているなど荘厳で神聖な場所であることも感じたが、一方で落ち着いた気持ちにもなれた。
さらに雨上がりの清々しい自然の中で、気持ちも清々しくなった。
外宮は伊勢市街地にあると聞いていたので、各地の城跡の公園(秋田市の千秋公園とか)のような広大だけど平坦な場所かと思っていたが、けっこう山深いのに驚いた。「高倉山」という標高117メートルの山だそう。
敷地の面積としては内宮の10分の1ほどだという。参拝者が立ち入れる面積は、そのごく一部なのだけど。
神社どうしを比較するのはナンセンスで失礼かもしれないけれど、出雲大社はお社(やしろ)そのものが大きくて立派で、伊勢神宮(この段階では外宮だけ)は建物のみならず敷地全体に存在感があり威厳を示しているように感じた。
宮島の厳島神社も、海という自然と一体化した島全体が神聖な場所という印象を受けたが、伊勢神宮はそれをさらに上回るような。
この後は、近鉄で鳥羽まで行って宿泊。
伊勢市周辺にも宿はあるが、温泉は少ないし、価格や食事などの選択肢は狭い。二見浦や鳥羽まで行けば、いろいろ選べるし、フリーきっぷで足代もかからないので、鳥羽を選んだ。
近鉄ホームから伊勢市駅北側の駅前
伊勢市から鳥羽方面へは、特急と別に普通列車が毎時2本程度運行されている。2両編成のワンマン運転で、所要時間は15分ほど。
途中は山あいの風情の無人駅もあり、駅前で温室の中で灯り点いているのが見えた。電照菊だろうか。
急に海沿いに出て、鳥羽到着。
日程上、鳥羽には泊まっただけも同然だったので、割愛します。いつかじっくり訪れてみたい。
温泉は場所によって泉質が異なるようだが、泊まった宿は、海沿いには珍しい、ほぼ無色透明無味無臭のアルカリ泉。青森の大鰐温泉に似たような、いいお湯だった。
天気は回復傾向なものの、夜から風が強くなって、海面を細かい波が走る。ひっきりなしに北風が吹き、秋田の吹雪とはまた違うが、体感では思っていた以上に寒い。
翌朝に内宮を参拝する。
ネット等で拾った情報も含めて外宮参拝の注意事項などをまとめておく。
・伊勢市駅のJR側・南の改札口を出る。(近鉄ホームからはやや遠い)
・近鉄の宇治山田駅から外宮も遠くはないが、道が分かりづらい。
・伊勢市駅のコインロッカーは分散設置。よく探しましょう。(ただし混雑時は埋まりそう)
・参拝は朝や夕方が空いていて狙い目。参拝できる時間は事前に確認。
・外宮参道では車に注意。
・賽銭用の小銭は多めに。
・ある程度歩くので靴や体調に注意。(正宮だけを参拝するのなら段差はほとんどない)