先日 市内の公共ホールで 地元の「良い映画を見る会」主催の映写会が有り 映画 「あん」を観賞したばかりだが、
同会主催の映写会、今月は2週連続して行われるとの予告をいただいており、今日の午前 その映写会に行ってきた。
映画館やホール等で映画を観ることをしなくなって久しい老夫婦、
まして2週連続して わざわざ バス、徒歩で 映画鑑賞に出掛ける等は
日頃 映画鑑賞を趣味とされておられる方には おかしいかも知れないが
わが家にとっては 大ニュースの部類になる。
今回上映された映画は
昨年2018年6月に公開された 是枝裕和監督、リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡菜優、城桧吏、佐々木みゆ、樹木希林、池松壮亮、緒方直人、柄本明、等々出演の
「万引き家族」。
第71回カンヌ国際映画祭において最高賞であるパルム・ドール賞を受賞した作品である。

新聞やテレビ等で 話題になっていた映画であることは知っていたが、
実際には 観る機会が無かった。
丁度いい・・・ということになり、
足を運んだ。
親の死亡届も出さずに年金を不正に貰い続けていたある家族の実際に有った事件を元に 家族の絆や社会問題について 10年近く構想し、作り上げた作品なのだそうだ。
東京の下町の日雇い労働者柴田治とクリーニング工場で働く治の妻柴田信代は いずれもわけ有りの 亜紀、祥太、初枝の5人で暮していたが ある冬の夜、近所の団地の外廊下で震えていた 児童虐待の疑いの有る幼い女の子(ゆり→りん)を見かねて連れて帰った。
一家は 表向き独居老人ということになっている初枝の年金と 親子で手掛ける万引きで生計を立てていたが ついに 全てが明らかになってしまい、
最後には 柴田家の一員となっていたりん(実は北条じゅり)は 元の家族に戻され 以前と変わらない児童虐待を受けることになる。
そのいたいけな姿と 団地の外廊下で遠くを眺めるシーンには やるせないものがある。
現実に 児童虐待の報道は絶えない。
産んだ子を虐待する・・・、そんなことが起きる社会になってしまっている。
「盗んだのは 絆でした」
家族の絆について 考えさせられる映画だと思う。