図書館から借りている 藤沢周平著 藤沢版新剣客伝「決闘の辻」(講談社)には 「二天の窟(宮本武蔵)」、「死闘(神子上典膳)」、「夜明けの月影(柳生但馬守宗矩)」、「師弟剣(諸岡一羽斎と弟子たち)」、「飛ぶ猿(愛洲移香斎)」の剣豪もの短編時代小説5作品が収録されているが その内の「夜明けの月影(柳生但馬守宗矩)」を読み終えた。
藤沢周平著 藤沢版新剣客伝「決闘の辻」
よあけのつきかげ やぎゅうたじまのかみむねのり
「夜明けの月影(柳生但馬守宗矩)」
麻布の下屋敷に帰った柳生但馬守宗矩は 上屋敷の柳生十兵衛三厳を呼び寄せ、下城途中、宗矩をつけ狙う男、小関八十郎と出会ったことを告げる。「厄介な男ですな」・・。小関八十郎は 自分の生活が奪われた元凶は、宗矩であると決め込んで逆恨みしており 対決は避けられそうにない。果し合いを申し込まれた宗矩、御茶ノ水の松原、明朝、寅の下刻。宗矩は一人で臨む。新陰流魔ノ太刀、月影の刀法。
一方、宗矩は 島原の乱の対処法について、3代将軍徳川家光に進言、助言したが 聞き入れられなかったが 事態は宗矩の推量した通りの展開となり、家光は 晩年の宗矩に絶大なる信頼を寄せるようになり、宗矩が76歳で没した後も、折にふれ、宗矩だったら、どう処置するかたずねてみたいところだ・・・と漏らすことが多かった。
柳生家について参照 ⇨ 柳生観光協会ホームページ