墓地では 鶴岡卓哉
その無機質な香りを黄金に変え
死者の魂をネオンサインに映し
漂流するかぐわしき憂いに翻弄された僕は
墓地に迷い込んだトランプのハートの切り札を切り
心臓の鼓動のような足音
血に濡れた信号に映る屍の眼
ドロドロの血管の外側に渦巻く傷跡
無名の詩人の墓碑
戯れる無垢な少女たちの腐った小指のツメ
僕らの悲鳴を聞きつけてきた老人の腐臭のする爪痕のある腕
僕らはサクランボを摘む臼歯を持つ少年だ
その無機質な香りを黄金に変え
死者の魂をネオンサインに映し
漂流するかぐわしき憂いに翻弄された僕は
墓地に迷い込んだトランプのハートの切り札を切り
心臓の鼓動のような足音
血に濡れた信号に映る屍の眼
ドロドロの血管の外側に渦巻く傷跡
無名の詩人の墓碑
戯れる無垢な少女たちの腐った小指のツメ
僕らの悲鳴を聞きつけてきた老人の腐臭のする爪痕のある腕
僕らはサクランボを摘む臼歯を持つ少年だ