古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

号泣する準備はできていた    江國香織

2020-02-05 10:57:44 | 小説の紹介
新潮文庫    平成15年


その遊びを教えてくれたのは、15年前ホテルで働いていたときの


同僚だった。ゴミの本を捨てる日にゴミをあさるのさ、と。


それが意外とおもしろいものがあって、ワクワクするのだ、と。


で、この本もその遊びで拾った本の一つだった。


このタイトルは、この本が出た当初から知っていた。何度も読もうと


思って手に取ろうとしていたが、読む機会に恵まれなかった。


直木賞をとっているだけあって、たしかに文学的なおもしろさがあった。


気づいたのは、ボクは活字がスキなのだなあ、と改めて思った。フォント


というかキチッとしたところがなんともスキなのだ。もっときちんとした


人間になれるのではないか、ステキな男になれるのではないか、という


予感を孕んでいる。そして、この短編集にもなかなかよろしい恋愛の


スパイスが注入されている……よく味わおう、蜜の味がする。するのか?


…………合掌。
コメント
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