新潮文庫 80年
この前ここで、この作品集は若書きというヤツではないか、
と思った、と評したのだが、改めて読んでみると、そんなに悪
くない。疲れていると、つまらなく思えてしまうということが間々
ある。読書というのは万全の体調で挑まねばならない、という
ことだ。
特にACT3 戦う男たちのお話ではプロレスが語られる。ブッ
チャーについて描かれるのだが、あの頃といっても、ボクが知
っているのは描かれたちょっと後の90年代だが、あの頃のボク
はプロレスに熱狂していた。武藤敬司や蝶野正洋といったかっ
こいい男たちが活躍していて、毎週、ドキドキして見ていたものだ。
もう今や、女子供のものとなってしまって、興味を失ってしまった。
血のり試合というものもほとんど今じゃあないようだしね。
ただACT4日本の異様な結婚式については、結婚に一ミリの興味
もないボクが、まあ、読むわきゃないよね。
プロレス的なシーナさんはかっこいいんだよねえ、という深い頷き
をもって本を閉じた...合掌。