新潮文庫 1991年
この作品は三部作の第三部を成す作品で、松尾
という23歳の目を通し三人称で描かれている。
プロレタリアートというべき作風はかわらず、仕事
小説というべき側面が強く、よくぞここまで詳細に
描ききったものだ、と思う。おかげでちょっとメンド
ーだなという小説でも読めそうな気になってくる。
実際、シンボ-強くなってきて、諦めていた本など
を読んでみると、あっ、この本も意外と読めるのだ、
と気づくことになった。
いつものメン、沢野さんや木村晋介さんといった、
シーナさん作品においては欠かせないマスター
ピースがここでも暗躍する。
読む順番がマズかったが、一部、二部と読んでい
きたいものだ、と思ったのだった......合掌。