古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

宿題  安岡章太郎

2024-12-06 03:36:37 | 小説の紹介

新潮文庫  昭和三十四年

 

弘前の小学校から東京・青山の南学校へ転校

 

したあと、その生活態度を描く。

 

ぼくは小学校、中学校、高校と埼玉にいて、転校

 

したことは一度としてない。

 

どっちかと言うと定住型の癖がついたのは、そういう

 

経緯があってのことなのかもしれない。一軒家だったし、

 

貧乏だったが、飢えるほどではなかった。

 

友達もうちにメシを食べに来ていたりした。Kと云う

 

友達はエンゲル係数すごいもんな、おまえんち、と

 

平気で言っていた。そのことで、ぼくは怒ったりは、

 

ぜんぜんしなかった。ぼくは学生時代、怒ったことなんて

 

一度としてなかったように思う。

 

いや、小学生の時は取っ組み合いのケンカをよく致して

 

いたか。

 

この宿題だが、夏休みの宿題が十数冊出ていて、結局、

 

やらず、夏休み最後の日に祭りでハハにやっていない

 

ことを喋ってしまい、徹夜で答えをでたらめに埋めていく。

 

そして、始業式の日、宿題をやってこなかった者、と

 

先生は言って、数人が立ち、ハハと死のう、とまで言ったのに

 

咎めなしというオチの話しだった。

 

(読了日 2024年11・22(金)3:05)

               (鶴岡 卓哉)

 

 

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