古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

一九七八年(一月~六月分)  殿山泰司

2024-12-21 02:47:32 | 本の紹介

「素敵な活字中毒者」 椎名誠・選、所収。 集英社文庫

 

昭和五十二年

 

父親が広島出身で殿山氏自身は銀座で少年時代を

 

過ごしたそうだ。

 

だが、エッセイの中でも時たま、広島弁が顔を出す。

 

俳優で、もし名前を知らなくても、顔を視れば、あぁ、

 

この人ね、と映画好きなら分かるはず。もっとも、

 

映画好きなら、勿論、ご存じのはずだ。

 

中国に召集されて行ったが、帰って来て復帰。

 

日活ロマンポルノから、巨匠の作品まで幅広く出演

 

した。三文役者を自称し、フリーの名脇役として、

 

異色の俳優人生を歩んだ。

 

1989年に亡くなっているので、この本の出版

 

された1983年にはまだご存命だった。訳本の洋書の

 

ミステリーを数多く読んでいたようで、この頃はいい

 

本がたくさん出版されていたようで、点数を付けているの

 

だが、95点が結構出ている。

 

口語体で話しかけるような文体だ。ここまで読んで来て、

 

思ったのは、優れた書き手は既に皆、死んでしまった、と云う

 

想いだ。73歳で亡くなっている。1989、4・30。RIP。

 

(読了日 2024年11・27(水)21:15)

                 (鶴岡 卓哉)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする