集英社文庫 1992年
丁度、「ストレンジャー・ザン・ニューヨーク」
と出会い、読了し、次に出くわした四方田氏の
本が「ストレンジャー・~」のあとの話しになる
本書だった。ニューヨークに住んだ後、月島に
住むって、なかなかどうして、面白い人だ。
月島は文字通り島で、泥棒が入っても橋を封鎖
すれば良いらしいので、泥棒もいないから、
鍵も鍵屋に行くと同じのが幾つもあるんだそうだ。
小津映画に出てきそうな、長屋に住み、二時、三時
まで起きて仕事をし、友達は来るわ、酒は飲むわ、
で先生と呼ばれる人の生活も実に楽しそうだ。
レバカツと云うのがあるそうで、牛のレバーを揚げた
のだそうだが、吉本隆明氏が氏のところに遊びに来た
折、六本ペロッと食べてしまったという。吉本氏は
月島の出身と云うことだ。
東京の下町研究の書としては、面白さでも秀でていて、
四方田氏のファンを自称してもいいと思うのだ。
(読了日 2024年11・2(土)22:07)
(鶴岡 卓哉)
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