松宮史朗・訳 新潮文庫 平成十七年
今回の本書の大トリとなる司馬遼太郎氏をみてゆこう。
キーン氏と司馬氏は友好的な関係だったらしく、ある
パーティーでの司馬氏の口から出た言葉によって、朝日新
聞に採用されたという。
また、キーン氏は司馬氏の文章は褒めていないね。
非日本人に理解されないのはその文体にある、と分析
している。
反復する文章にも苦言を呈しているように感じる、
と同時に司馬氏の人間性についてはぶっち切りで褒めて
いる。あの人間性あっての司馬文学だ、といっている。
キーン氏の「日本人になりたい」発言はいまだに日本人の
語り草だが、ぼくは、キーン氏は日本を理解した立派な
日本人だ、と認めてあげたい気持ちになっている。
(読了日 2024年10・13(日)22:24)
(鶴岡 卓哉)
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