古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

春、バーニーズで    吉田修一

2019-01-29 10:56:18 | 吉田修一
文春文庫     2004年11月


「都会的な」、「静謐」の漂う写真がのっている。


デビュー作「最後の息子」の続編ということだが、読んだはずの


それを失念していて、読んでいて、あっ、そうだったけなあ、オ


カマと暮らしていたんだっけなあ、となんとなく思い出した。


この小説の筒井のように、日常から逃げ出したくなることは、ボクは


間々ある。


このままカフェは開けずに遊んでしまおうと思ったり、歯磨きをせずに


済むんなら、やめてしまおう、とかさ。


8Hあけてしまって、日光の岩のくぼみに腕時計を嵌めて、それから


十五年後に、あるか見に行く。


大人になると、責任っていうのが重くのしかかってきて、それから、



逃亡したくなるんだよねえ。


けど、ボクは突然、北海道に行っちゃう、とかはしないタイプだけどねえ


………合掌。


                          (鶴岡卓哉)

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