「虫喰い仙次」所収。 1986年
家族の話しで、婆と云う祖母や祖父について、
つらつらと恨み言めいたことを描いている。
観音と云うのはちょっといい。
あれは、姿形がないからな。
ただの気配みたいなもので、と描いている。
また、この短編でも父が防空壕を庭に掘りま
くっている描写がある。
父は退役して、小金がもらえて、それで、コンクリ
の会社の株を買って、ひと儲けを企んだが、関東大震災
でやわになってしまった、と云うが、ぼくが思うに、
そのまま持ち続ければ、復興でコンクリが必要になる
から、ひと儲け出来るはずだ、と云うことは、ここでも
フィクションが入っていると云うことなのかもしれない。
(2024年 12・25(水)21:55)
(鶴岡 卓哉)
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