№178
第二十一回昭和24年上半期。
姉の入院費用を捻出するために死んだ義兄の
海上保険の本を売ることにする。その顛末が描
かれている。そのことが一段落し、童話を書こ
うと思ったら、ペンがなくなっていた、というと
ころの描き方が哀れで涙した。オーバアも盗まれ
るし、この頃は泥棒が多く、日本の貧しさを嘆いて
おられる。まだ、戦争の傷跡が深く、自信ももててい
なかった頃の作品である。
第二十一回昭和24年上半期。
姉の入院費用を捻出するために死んだ義兄の
海上保険の本を売ることにする。その顛末が描
かれている。そのことが一段落し、童話を書こ
うと思ったら、ペンがなくなっていた、というと
ころの描き方が哀れで涙した。オーバアも盗まれ
るし、この頃は泥棒が多く、日本の貧しさを嘆いて
おられる。まだ、戦争の傷跡が深く、自信ももててい
なかった頃の作品である。