映画と本の『たんぽぽ館』

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マーリー2 世界一おバカな犬のはじまりの物語

2012年05月05日 | 映画(ま行)
マーリーと過ごした少年の夏

マーリー2 世界一おバカな犬のはじまりの物語(前作「マーリー世界一おバカな犬が教えてくれたこと(特別編)」付)(初回生産限定) [DVD]
トラヴィス・ターナー,ドネリー・ローズ,チェラー・ホースダル
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


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今作は映画「マーリー 世界一おバカな犬がおしえてくれたこと」の続編ということですが・・・。
劇場未公開ですね。
それもそのはず、これは前作とはほとんどつながりのない、
テイストも異なるお子様向けコメディ作品でした!!
つまり、マーリーの子犬の頃の物語。
夏の間だけボディと言う少年に預けられたマーリーが、
子犬の競技大会に挑戦するという物語です。
冒頭からいきなりマーリーのセリフが始まったので、
ぎょっとして、失敗した!!と思ったのですけれど。
でも、犬好きの私なので、「ま、いいか・・・」ということで見てしまいました。

ということで、今作、あえて“こどもの日”にお送りします。
特別犬が好きというほどでもない方は、お子様と見るのがいいですよ。



今作、動物同士は話ができるのですが、人間と直接的に話すことはできない。
でも人の言うことはちゃんと理解しているという設定です。
しかしまあ、ほとんど細部まで意思の疎通はできていたようです。
なのに、なぜあそこまでしつけが悪いのか・・・謎ではあります。


さて、ボディ少年は夏休み、仕事で忙しいお母さんから離れ、
お祖父さんの家で過ごすことになりました。
やんちゃな子犬、マーリーを連れて。
そこで、子犬の競技大会のことを知ります。
3匹を1チームとするアジリティーの競技会。
ご近所のレトリーバーの子犬2匹を借りて、出場を決心。
トレーニングに励もうとするのですが・・・。


元海兵隊のちょっぴり厳しいお祖父さんがいいですね。
ここが、お父さんではなく、お祖父さんというところがミソだと思います。
父と息子というのは、どうしてもアメリカ的呪縛で相性が良くないんですよね。
父と息子の相克というテーマに触れざるを得なくなってくる。
今作はあっさりそこは切り捨てて、ひたすら犬と少年の成長路線をまっしぐら。


いや、でもお祖父さんというのは確かにいい。
部屋の整頓、ベッドメイク。
やるべきことはやらせながらも、気持ちに余裕があります。
なんにせよチャレンジすることが大切。
結果がどうあれ、真摯にそれに取り組むことこそが重要と、わきまえている。
マーリーが部屋をめちゃくちゃにしても、鷹揚です。


マーリーたちのライバルも素敵です。
ボディに競技会のことを教えてくれた女の子のチームはパグ。
前年のチャンピオンチームはドーベルマン! 
見た目は怖いけれども、気のいい3匹です。
しかしこの飼い主が、スポンサーからのお金ほしさに、
そうとうあくどい手を使って、他チームの邪魔をする・・・というドタバタ劇になるのです。
なんと、最後にはほろりと泣かされる場もあったりして・・・。
意外と楽しんでしまったのでした。

「マーリー2 世界一おバカな犬のはじまりの物語」

2011年/アメリカ/86分
監督:マイケル・ダミアン
出演:トラヴィス・ターナー、ドネリー・ローズ、チェラー・ホースダル


→「マーリー 世界一おバカな犬がおしえてくれたこと」