11月なんか大嫌い
* * * * * * * * * *
長らく独り身。趣味は昼酒。
飲むためなら吹雪もおそれず出かけるけれど、普段は家でぐうたら三昧。
冬の間は雪に埋もれてしまうので、泣く泣く毎日雪かき…
でも本当は、朝寝して昼寝して二度寝して、だらだら過ごしていたいのです。
(体脂肪率40%超えちゃってるよ!)
ビールも凍る北海道での、雪と酒と妄想まみれの日々をつづった爆笑&脱力日記。
北海道在住作家たちとのご当地座談会も収録。
* * * * * * * * * *
ああ、また新刊が・・・!!
嬉しさと厄介さが交差する微妙な心境。
つい手にとって享楽に身を沈めてしまう、麻薬のような北大路本なのであります。
例によって、何やらグダグダの著者の日常が日記として綴られています。
北海道札幌市在住の彼女の日記で、かなりの割合を占めているのは冬の雪かきのこと。
毎日毎日雪かきをし、冬と雪を呪い、ひたすら春を待ちわびている。
著者のことだから、オーバーに言っているのでしょう、
と読者の方は思われるかもしれません。
しかし、それが決して誇張ではないことを私は知っている。
特にこの年、2013年の冬、
札幌では近年にない大雪に見まわれ、まさに毎日毎日雪との格闘でありました。
だから彼女が、3月末の寒さにも過剰に反応し、
6月の夏至にはもうこれから冬に向かってしまうのかと恐怖し、
11月ともなれば11月なんか大嫌いだと豪語する、
それはそのまま私にも当てはまるのであります。
よくぞ言ってくれた!!
鬱屈した北海道民の本心を・・・。
こんなことを言うと、例えば北海道に転勤が決まった内地(この言い方がそもそも北海道弁らしいですが)の方が、
恐怖におののくかもしれませんが・・・。
いやいや、なるべく駅チカのマンションに居を構えれば平気ですよ~。
それから著者の文章でいつも感心してしまうのは彼女の「妄想力」。
そりゃ誰でも好きなタレントとのデートを妄想したりすることはあると思いますが、
彼女のそれは実にディティールがしっかりしていて、
いつの間にかその妄想世界に引きこまれてしまう。
この調子で、何か物語を書いたりはしないのでしょうか?
ちょっと読んでみたい。
本巻、巻末に「ご当地座談会」として、
著者と、桜木紫乃さん、乾ルカさん、小路幸也さん、
北海道在住の4人の座談会記録が載っているのがお得です。
北海道弁のことなどに触れていますが、
それほど際立った方言はないにしても、やはり北海道でしか通じない言葉がある。
それも北海道は広いので、地域ごとにかなり異なっているという話には納得させられます。
私は生粋の北海道生まれ、北海道育ちですが、
今北海道弁の代表みたいになっている「なまら」なんていう言葉は
子供の頃、聞いたこともなかったです。
ともあれ、こういう企画はとても興味深く嬉しいので、
またどこかでやってほしいな。
「石の裏にも3年 キミコのダンゴ虫的日常」北大路公子 集英社文庫
満足度★★★★☆
![]() | 石の裏にも三年 キミコのダンゴ虫的日常 (集英社文庫) |
北大路 公子 | |
集英社 |
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長らく独り身。趣味は昼酒。
飲むためなら吹雪もおそれず出かけるけれど、普段は家でぐうたら三昧。
冬の間は雪に埋もれてしまうので、泣く泣く毎日雪かき…
でも本当は、朝寝して昼寝して二度寝して、だらだら過ごしていたいのです。
(体脂肪率40%超えちゃってるよ!)
ビールも凍る北海道での、雪と酒と妄想まみれの日々をつづった爆笑&脱力日記。
北海道在住作家たちとのご当地座談会も収録。
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ああ、また新刊が・・・!!
嬉しさと厄介さが交差する微妙な心境。
つい手にとって享楽に身を沈めてしまう、麻薬のような北大路本なのであります。
例によって、何やらグダグダの著者の日常が日記として綴られています。
北海道札幌市在住の彼女の日記で、かなりの割合を占めているのは冬の雪かきのこと。
毎日毎日雪かきをし、冬と雪を呪い、ひたすら春を待ちわびている。
著者のことだから、オーバーに言っているのでしょう、
と読者の方は思われるかもしれません。
しかし、それが決して誇張ではないことを私は知っている。
特にこの年、2013年の冬、
札幌では近年にない大雪に見まわれ、まさに毎日毎日雪との格闘でありました。
だから彼女が、3月末の寒さにも過剰に反応し、
6月の夏至にはもうこれから冬に向かってしまうのかと恐怖し、
11月ともなれば11月なんか大嫌いだと豪語する、
それはそのまま私にも当てはまるのであります。
よくぞ言ってくれた!!
鬱屈した北海道民の本心を・・・。
こんなことを言うと、例えば北海道に転勤が決まった内地(この言い方がそもそも北海道弁らしいですが)の方が、
恐怖におののくかもしれませんが・・・。
いやいや、なるべく駅チカのマンションに居を構えれば平気ですよ~。
それから著者の文章でいつも感心してしまうのは彼女の「妄想力」。
そりゃ誰でも好きなタレントとのデートを妄想したりすることはあると思いますが、
彼女のそれは実にディティールがしっかりしていて、
いつの間にかその妄想世界に引きこまれてしまう。
この調子で、何か物語を書いたりはしないのでしょうか?
ちょっと読んでみたい。
本巻、巻末に「ご当地座談会」として、
著者と、桜木紫乃さん、乾ルカさん、小路幸也さん、
北海道在住の4人の座談会記録が載っているのがお得です。
北海道弁のことなどに触れていますが、
それほど際立った方言はないにしても、やはり北海道でしか通じない言葉がある。
それも北海道は広いので、地域ごとにかなり異なっているという話には納得させられます。
私は生粋の北海道生まれ、北海道育ちですが、
今北海道弁の代表みたいになっている「なまら」なんていう言葉は
子供の頃、聞いたこともなかったです。
ともあれ、こういう企画はとても興味深く嬉しいので、
またどこかでやってほしいな。
「石の裏にも3年 キミコのダンゴ虫的日常」北大路公子 集英社文庫
満足度★★★★☆