映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

奥田民生になりたいボーイと出会う男すべてを狂わせるガール

2018年08月06日 | 映画(あ行)

可愛ければ許される?

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雑誌編集者のコーロキ(妻夫木聡)は、奥田民生を崇拝しています。
自然体で決して飾ろうとせず、その自分流がなんともカッコイイ。
そんなコーロキが、ライフスタイル雑誌の編集部へ異動になり、
仕事で出会ったファッションプレスの美女・天海あかり(水原希子)に一目惚れ。
念願かなって二人は付き合うようになるのですが、
あかりの自由すぎる言動にコーロキは振り回されてボロボロに・・・

なんというか、女性の目線で見てもあかりは相当自己チューなんですが、
男性はそのわがままぶりも容認。
それこそが彼女の魅力、などと思ってしまうようなのですね。
可愛い子ってホントにズルい・・・とただただ呆れてみておりました。



あかりは特別に男性に好かれようと演技しているわけではなくて、
天性として、相手の男性にとって「好ましい」態度をとってしまうようなのです。
まさに「出会う男をすべて狂わせる」。
しかも来るもの拒まずだから、何人もの男と付き合うことになってしまう。
しまいに哀れささえ覚えるようになってくるわけですが・・・

どうにもこうにも、こんなストーリー自体がやっぱり男性によるものだなあ、と思います。
確かに、出会う男すべてを狂わせる女はいるかも知れないけれど、
それはもっとしたたかに計算高く「演じる」結果であるとしたほうが、私的には気持ちが収まる。
まあとにかく、あかりは「奥田民生になりたいボーイ」には不向き。
それだけは確かだ。
ちょい役のように見えた作家(安藤サクラ)が
意外と重要人物だったりしたのはナイスでした。



奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール DVD 通常版
妻夫木聡,水原希子
東宝



<WOWOW視聴にて>
「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべてを狂わせるガール」
2017年/日本/100分
監督・脚本:大根仁
原作:渋谷直角
出演:妻夫木聡、水原希子、新井浩文、安藤サクラ、江口のりこ、松尾スズキ

女のわがまま度★★★★★
満足度★★.5