映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ブルーアワーにぶっ飛ばす

2023年11月20日 | 映画(は行)

親友と共に、故郷へ

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若手映像作家の発掘を目的とした「TUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2016」で
審査員特別賞を受賞した企画の映画化。

 

CMディレクターをしている30歳、砂田夕佳(夏帆)。

東京で日々仕事に明け暮れ、理解ある優しい夫(渡辺大知)もいて、
充実した生活を送っている・・・、ように端からは見えるのですが、
しかし、口を開けば毒づき、不倫をし、心がすさみきっているのです。

ある日、病気の祖母を見舞うため、親友の清浦あさ美(シム・ウンギョン)と共に、
大嫌いな地元、茨城に帰ることに。

極力帰らないようにしていた、実家。
そこを久々に訪れれば、あっけないほどに何も変わっていません。
しかし、母や父、兄、家族だけははっきりと年老いて古びている・・・。

でも彼女はそこで、忘れかけた子どもの頃の自分を見つけます。

久々に実家へ帰ったときの、ホッとするけれど案外なんにもなくて、
あっけらかんとした心境に襲われるような・・・
ちょっと身に覚えがあるような気もします。

 

夕佳とあさ美のロードムービー的になっているのも面白い。
あさ美の人なつっこく素直で好奇心いっぱいという感じが好感持てます。
シム・ウンギョンさんは、どんなドラマに出てもすごく普通っぽいのに、
なぜか印象深い。
後で思い返すと、その役は他のどんな女優にも替えられないような気がしてしまう。
好きな俳優さんです。

 

さてところが、本作には大きな仕掛けが一つありまして・・・。
どういうことだったのか、
それを考えるのも本作の面白みの一つであります。

<Amazon prime videoにて>

「ブルーアワーにぶっ飛ばす」

2019年/日本/92分

監督・脚本:箱田優子

出演:夏帆、シム・ウンギョン、渡辺大知、ユースケ・サンタマリア、伊藤沙莉、南果歩

 

意外な展開度★★★★☆

満足度★★★.5