映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

銀のエンゼル

2014年01月28日 | 西島秀俊
5枚じゃなきゃダメなのか



* * * * * * * * * *

本作も西島秀俊さん出演作、というだけで
何のリサーチもなく見た作品でしたが・・・
いやあ、びっくりと言うか、これは見なくちゃダメでしょう!!
 という作品でした。
 鈴井貴之監督作品。
って、つまりあの「水曜どうでしょう」の企画・構成を手がけている方で・・・
そうそう、だから北海道が舞台で、大泉洋さんも出ているのです!!
えーと、2004年作品だから、まだそう足しげくは映画館に行っていなかった頃のものだね。
 だから見逃していたのも、勘弁ね・・・という感じです。


北海道の片田舎の町。
 国道沿いにあるコンビニエンス・ストアが舞台。
 オーナーはちょっと気の弱そうな北島(小日向文世)。
 このオーナーの家族と店員、そして店にやってくる様々な人たちの人間模様を描く
 ハートウォーミングストーリーだね。


ある時北島の妻で店長の佐和子が交通事故で入院。
 今まで店のことも一人娘・由希(佐藤めぐみ)のことも妻に任せっきりだった北島が、
 やむなく店の深夜勤務に立たなければならなくなった。
 おまけに高校生の娘が東京の大学に行きたいと思っていることを、
 周囲の皆が知っているのに父親の自分だけが知らなかったことにショックを受ける。
 娘ときちんと話そうとしても、部屋に鍵をかけ、
 こもった娘はまるで父親を無視。
いやあ、父親の悲哀をひしひしと感じるねえ・・・。
仕事一筋の父親で、実際こういう家庭は多いと思うよ・・・。
お父さんというのは大変だあ・・・。


で、西島さんの役どころは?
店の深夜番のバイト店員だね。
 これが、物静かで真面目な青年なんだけど、なんだか謎の男・・・。
 北海道の人ではなくて、町が雪一面になった景色を見たら、帰るなんて言ってる。
 何故か日中は林の木を切っていたりするのさ・・・。
なんなんでしょう、それ?
ふふふ。まあ、それは見ていればわかる。
 このミステリアスな店員というのが、本作のサイドストリーでもある。
じゃ、大泉洋さんは?
彼は、このコンビニに荷物を運んでいるトラックの搬送員。
 熱い人情家で、「六木」という名前なのをロッキーと呼んでくれ、なんて言ってる。
 それがまあ、この北島家のひび割れを修復するのに一役買うという、
 ナイスな役であります。


うーん、北海道でこれから本格的な冬に向かうという季節なのに、
 なんだか暖かい作品なんだよね。
はい、ホットバナナもなんだか食べてみたくなります・・・!
あ、それから、「銀のエンゼル」の意味は?
あの、チョコボールのハコに付いているマークのことだよね。
 金のエンゼルなら1枚。
 銀のエンゼルなら5枚でおもちゃの缶詰がもらえるっていう。
 金はまず滅多に出てこなくて、銀ならたまに当たる。
 そこで銀のエンゼルを集めるのだけれど、なかなか集まらないし、
 やっと5枚目と思った時には、はじめにあったったものがどっかへ行っちゃってる。
 結局いつまでもそれを求めているだけで、
 5枚揃うなんてことはないのじゃないか、と思える。
 5枚ぜんぶ揃えることなんかめったにないってことなんだな。
つまり「銀のエンゼル」というのは「幸せ」の象徴ということかあ・・・。
3枚、4枚・・・それくらいのことでも十分幸せってことだよ。

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鈴井貴之,大泉洋
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「銀のエンゼル」
2004年/日本/110分
監督:鈴井貴之
出演:小日向文世、佐藤めぐみ、山口もえ、浅田美代子、西島秀俊、大泉洋
北海道の地元度★★★★★
ハートウォーミング度★★★★☆
満足度★★★★☆


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